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【市況】株価指数先物【寄り前】 SQ通過で押し目狙いのロング対応に向かわせよう


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32510 -90 (-0.27%)
TOPIX先物 2328.5 -1.5 (-0.06%) 
シカゴ日経平均先物 32515 -85
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は、国際通貨基金(IMF)年次研究会議「世界経済における金融政策の課題」の冒頭で、「適切なら一段の政策引き締め対応が必要となる」との考えを示した。金融引き締めの長期化観測が改めて意識されるなか、米長期金利の上昇が重荷となった。S&P500業種別指数は保険、家庭用品・パーソナル用品、半導体・同製造装置が上昇した一方で、自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジー、不動産が下落した。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比85円安の3万2515円だった。日経225先物(12月限)は日中比30円高の3万2630円で始まり、直後に付けた3万2530円を安値にリバウンド基調が強まり、米国市場の取引開始後に一時3万2870円まで買われる場面も見られた。ただし、買い一巡後は終盤にかけて下落に転じ、3万2510円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り優勢で始まることになりそうだ。米国市場の下落影響のほか、前日の取引終了後に決算を発表したソフトバンクグループ <9984> [東証P]がADR(米国預託証券)で5%ほど下落したほか、ソニーグループ <6758> [東証P]については6%超の下落だった。指数インパクトの大きい値がさ株の下落が重荷となり、オプションSQに絡んだ商いの影響もあって、シカゴ先物を下回ってのスタートとなる可能性がありそうだ。

 ただし、SQ通過後は需給が軽くなることもあり、3万2500円辺りでの底堅さがみられるようだと、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。日経225先物はナイトセッションで一時3万2870円まで買われ、ボリンジャーバンドの+2σ(3万2910円)に迫る場面が見られた。上向きで推移する+1σ(3万2280円)と+2σとのレンジを継続しており、オプション権利行使価格の3万2500円を中心とした3万2250円から3万2875円辺りでのレンジを想定する。

 VIX指数は15.29(前日は14.45)に上昇した。ただし、前日まで8営業日連続で陰線を形成して低下が続いていたこともあり、自律反発の範囲内であろう。積極的なロングを手控えさせるものの、リスク回避につながる上昇ではないと考えられる。

 なお、昨日のNT倍率が先物中心限月で13.99倍に上昇した。一時14.02倍を付けており、10月13日の戻り高値14.01倍を更新し、心理的な抵抗となる75日移動平均線に接近した。本日はソフトバンクグループなどの下落が見込まれる一方で、米長期金利の上昇から金融株が買われやすいほか、日産自動車 <7201> [東証P]の好決算や為替相場が1ドル=151円20銭台と円安に振れて推移していることから輸出関連に資金が向かうと考えられ、NT倍率は低下が見込まれそうだ。

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