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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):TOWA、ローランド、村上開明

TOWA <日足> 「株探」多機能チャートより
■TOWA <6315>  6,010円  +890 円 (+17.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 TOWA<6315>が3日ぶりに急反発。同社は8日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比59.3%減の23億8800万円となり、従来予想(18億5000万円)から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同26.1%減の212億6500万円(従来予想は210億円)で着地。高付加価値製品の売り上げ増に伴い、粗利益率が改善したことが利益を押し上げたとしている。なお、通期業績予想については売上高510億円(前期比5.2%減)、営業利益81億6000万円(同18.7%減)とする従来見通しを据え置いている。

■ローランド <7944>  4,890円  +700 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ローランド<7944>がストップ高。8日の取引終了後に1~9月期決算を発表。売上高が前年同期比10.5%増の714億1000万円、営業利益が同23.1%増の77億4400万円で着地しており、これを好感した買いが集まっている。前年度に買収した米ドラムメーカーのドラム・ワークショップの新規連結効果や円安効果が寄与した。通期の増収増益見通しに変更はない。

■村上開明堂 <7292>  3,840円  +510 円 (+15.3%)  本日終値
 村上開明堂<7292>は大幅高で7連騰、一気に年初来高値を更新した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績と配当の予想を修正した。今期の最終利益の見通しを45億円から60億円(前期比11.7%増)に上方修正したほか、年間配当予想を40円増額して140円(同56円増配)に見直した。発行済み株式総数の7.63%に相当する自己株式100万株を11月30日に消却することも開示しており、これらを好感した買いが集まったようだ。今期の売上高予想は1000億円から1080億円(同19.1%増)に見直した。4~9月期は円安効果が出たほか、自動車メーカーの生産回復に伴い、バックミラーの販売数量が増加。第3四半期(10~12月)以降の見通しも含めて業績予想に織り込んだ。23年4~9月の売上高は前年同期比17.4%増の516億6500万円、最終利益は同11.7%増の28億6300万円だった。

■ミツバ <7280>  797円  +100 円 (+14.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ミツバ<7280>に物色人気集中、前日比100円高はストップ高となる797円に買われた。自動車部品メーカー各社は大手自動車メーカーの半導体不足解消に伴う生産台数回復を受け、総じて収益環境に吹く風向きが順風へと変わっている。そのなか、ホンダ向け主力に二輪車や自動車向け電装品を手掛ける同社も恩恵を享受している。8日取引終了後、24年3月期上期(23年4~9月)決算を発表、経常利益は前年同期比4.3倍となる85億3600万円と急拡大し、会社側計画の65億円を20億円あまり上振れる結果となった。これがポジティブサプライズとなり、上値を見込んだ投資資金の攻勢が加速した。きょうのストップ高水準で換算してもPER5倍弱、PBR0.7倍弱と株価指標面からも割安感が際立っており、通期増額修正含みとなれば水準訂正妙味は一段と高まる。

■ニチコン <6996>  1,392円  +158 円 (+12.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 ニチコン<6996>が切り返し急。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比5.6%増の925億5500万円、最終利益が同2.2倍の60億5200万円となった。7~9月期で最終損益は黒字転換した。家庭用蓄電池システムなどの販売が好調に推移しており、買い安心感をもたらした。9月中間期の売上高は過去最高を更新した。情報通信機器向けでは導電性高分子アルミニウム固体電解コンデンサーが、生成AIサーバーなどデータセンター用途が好調とした。経常利益は同11.4%減の76億800万円と減益ながらも、通期計画に対する進捗率は70%に上った。

■藤倉コンポジット <5121>  1,320円  +144 円 (+12.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 藤倉コンポジット<5121>が後場に急騰し、年初来高値を更新した。この日、PBR(株価純資産倍率)1倍達成に向けた施策を示し、総還元性向30%を目標とする新たな株主還元方針を発表した。これまで40円としてきた今期の年間配当予想は、期末10円の記念配当を加えて70円(前期比30円増配)に見直し、買いを誘う要因となったようだ。同時に24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.5%減の193億6500万円、最終利益は同6.8%増の22億4400万円と、計画を上振れして着地した。スポーツ用品セグメントでは、ゴルフ用カーボンシャフト部門において自社ブランド品がアフターマーケット市場で底堅く推移した。産業用資材セグメントでは加工品部門で舶用品が堅調だった。株主優待制度の拡充も公表。同社は長期保有株主優待制度を新たに設ける。

■日本金銭機械 <6418>  1,107円  +117 円 (+11.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 日本金銭機械<6418>が急騰した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高の見通しを286億円から302億円(前期比19.6%増)、最終利益の見通しを11億円から20億円(同36.4%減)に引き上げた。年間配当予想は2円増額し14円に見直しており、これらを評価した買いが集まった。4~9月期の売上高は前年同期比8.4%増の133億2100万円、最終利益は同6.2%増の13億7100万円となった。売上高は計画に対しやや未達となった半面、スマート遊技機関連機器が好調に推移。外貨建て資産の換算差益が発生したことなどを背景に、利益は計画を上振れして着地した。遊技機関連市場での需要は今後、一服が見込まれるとしながらも、部材不足の影響が下期には一掃されるとし、グローバルゲーミングセグメントを中心に当初の想定を上回る見通しとなったという。

■新晃工業 <6458>  2,599円  +271 円 (+11.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 新晃工業<6458>が急伸し年初来高値を連日で更新した。8日の取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正した。売上高の見通しを465億円から500億円(前期比11.6%増)、営業利益の見通しを63億円から71億円(同18.4%増)に引き上げた。更に、年間配当予想を25円増額して85円(同28円増配)に見直した。新たな中期経営計画も公表し、収益拡大戦略と株主還元姿勢を評価した買いが集まったようだ。4~9月期の業績は計画を上振れて着地した。産業用空調を中心に受注獲得や工事の拡大に努めるなか、価格改定効果と物流増に伴い国内は増収増益となった。アジアも営業損益は黒字化した。上期の実績や注力事業の進捗・受注状況などを今期の業績予想に反映した。新たな中期経営計画では、27年3月期に売上高560億円、営業利益86億円を目指す目標を掲げた。配当性向は50.0%(23年3月期実績は31.9%)、DOE(株主資本配当率)の下限は3.5%とする。PBR(株価純資産倍率)も1倍以上を目指す。

■三菱ガス化学 <4182>  2,206円  +229.5 円 (+11.6%)  本日終値
 三菱ガス化学<4182>が大幅高となり、年初来高値を更新した。8日の取引終了後、取得総数500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.44%)、取得総額100億円を上限とする自社株買いの実施を発表し、株価を刺激する材料となった。取得期間は11月9日から2024年1月31日。24年1月31日に自己株式500万株を消却する予定。あわせて発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上高が前年同期比1.2%増の3996億5200万円、最終利益が同8.9%減の312億3500万円だった。円安効果を背景に業績は計画を上回って着地した。

■東亜道路工業 <1882>  6,460円  +640 円 (+11.0%)  本日終値
 東亜道路工業<1882>が3日ぶりに急反発し、年初来高値を更新した。8日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表とともに、年間配当予想の増額修正と株式分割を発表。上期の営業損益が黒字化したことも含めて、ポジティブ視されたようだ。今期の期末一括配当予想を90円から210円に増額修正した。23年4月1日付で実施した1対2の株式分割を考慮したベースで前期比120円の増配を計画する。更に、同社は24年3月31日を基準日として、同年4月1日付で1対5の株式分割を実施する。23年4~9月期の連結決算は、売上高が前年同期比1.0%増の508億2400万円、営業損益が6億2900万円の黒字(前年同期は5200万円の赤字)となった。建設事業では工事受注高や工事出来高が順調に推移しているという。加えて、同社は6月に発表した取得総数25万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.63%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いに関して、取得した自己株式の全数を消却する方針を示した。

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