市場ニュース

戻る
 

【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):デクセリ、オルガノ、三菱食品

デクセリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■デクセリアルズ <4980>  4,167円  +634 円 (+18.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 デクセリアルズ<4980>が大幅高。同社は1日取引終了後、24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結営業利益が前年同期比23.2%減の150億4500万円になったと発表。ただ、7~9月期では前四半期(4~6月)に比べて2.1倍の101億8000万円となったことが好感されたようだ。売上高は4~9月期で同14.8%減の495億9500万円、7~9月期では同37.8%増の287億3700万円で着地。7~9月期は在庫調整の完了と季節性要因が寄与したとしている。なお、通期業績予想については売上高1000億円(前期比5.8%減)、営業利益250億円(同22.6%減)とする従来見通しを据え置いている。

■オルガノ <6368>  5,590円  +595 円 (+11.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 オルガノ<6368>が大幅高で8日続伸。1日の取引終了後に4~9月期決算を発表。売上高が前年同期比5.4%増の654億6900万円、営業利益が20.7%増の78億5500万円と増収増益で着地しており、これを好感した買いが入った。電子産業分野で国内の大型案件の工事が順調に進捗したほか、各種メンテナンスや設備保有型サービスなどソリューション事業が好調だった。また、一般産業分野でも前年に受注したプラント案件の売り上げを計上したほか、ソリューション事業の売り上げが拡大した。

■三菱食品 <7451>  4,510円  +450 円 (+11.1%)  本日終値
 三菱食品<7451>が寄り付き大口の買い注文に値がつかず、カイ気配スタートで3連騰。同社は三菱商事<8058>の傘下で、ほぼすべての食品カテゴリーを網羅する総合食品商社だが、リオープン(経済再開)環境を追い風に業務用やコンビニエンスストア向けが好調で収益を押し上げている。1日取引終了後に24年3月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の243億円から290億円(前期比24%増)に上方修正した。また、好業績を背景に年間配当も従来計画の130円から160円(前期実績は110円)に大幅増額しており、これを材料視する形で投資資金が集中している。

■ダイセル <4202>  1,442.5円  +131.5 円 (+10.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 ダイセル<4202>が後場急伸し年初来高値を更新。午後1時20分ごろ、24年3月期業績予想について純利益を440億円から540億円(前期比32.7%増)へ上方修正すると発表。あわせて増配も発表し、更に自社株買いの実施も明らかにしており、これらを好感した買いが向かっている。電子デバイス市場の需要低迷や自動車部品メーカーの在庫調整の影響で売上高見通しは5720億円から5620億円(同4.5%増)へ引き下げたが、利益面では為替の影響や徹底したコストダウンの実施、政策保有株式の売却などが寄与する見通し。配当予想は44円から50円(前期38円)に増額した。自社株買いについては、取得上限を1300万株(自己株式を除く発行済み株数の4.55%)、または150億円とした。期間は11月6日から来年3月31日まで。

■KeePer技研 <6036>  6,160円  +560 円 (+10.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 KeePer技研<6036>が3日ぶりに急反発した。1日の取引終了後、「キーパーラボ」運営事業の10月の月次速報を発表。既存店売上高は前年同月比14%増と増収基調を維持し、伸び率は7月(15%)以来の高さとなった。業況を好感した買いが集まったようだ。既存店の来店台数は同6%増、平均単価は同8%増だった。全店ベースでは同24%増となった。同社によると、中古車販売のビッグモーター(東京都多摩市)が販売する「ダイヤモンドコート(コーティング)」の名称が、KeePerが提供する「ダイヤモンドキーパー」と、ダイヤモンドの部分で重複していたことを受け、消費者からの誤解により8~9月のダイヤモンドキーパーの施工台数が前年割れとなる事態が発生していた。10月は顧客の誤解が払しょくされたことを受け、ダイヤモンドキーパーの施工台数が前年比で増加に転じたという。

■愛知時計電機 <7723>  2,210円  +194 円 (+9.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 愛知時計電機<7723>が年初来高値を更新。後場に上げ幅を広げた。2日、24年3月期の連結業績予想の上方修正を発表し、最終利益の見通しを29億円から34億7000万円(前期比0.3%増)に見直した。減益予想から一転して前期に続き過去最高益を計画する。年間配当予想は10円増額し62円としており、これらを好感した買いが入ったようだ。今期の売上高予想は516億4000万円から517億2000万円(同3.1%増)に小幅に増額した。好採算の製品を中心に計画を上回る需要を見込む。水道の官需でも、入札価格面で一部に改善の兆しがあるとし、影響を業績予想に反映した。前期の年間配当は記念配当3円を含めて55円だった。

■弁護士ドットコム <6027>  4,455円  +385 円 (+9.5%)  本日終値
 1日に発表した「都城市がクラウドサインを利用開始」が買い材料。
 宮崎県都城市が電子契約サービス導入で「クラウドサイン」を利用開始。

■キッコーマン <2801>  9,490円  +707 円 (+8.1%)  本日終値
 キッコーマン<2801>が後場に急伸した。2日午前11時半に24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績・配当予想を上方修正しており、好感されたようだ。株価は年初来高値を連日で更新している。今期の売上収益予想を6375億円から6677億円(前期比7.9%増)、最終利益予想を439億円から506億円(同15.7%増)に引き上げた。原材料の影響を見直し、円安効果も織り込む。年間配当予想は24円増額し、93円に修正。記念配当10円を含めた前期の実績と比べて15円の増配を計画する。

■サムコ <6387>  4,330円  +310 円 (+7.7%)  本日終値
 サムコ<6387>が6日ぶり急反発、7%を超える上昇で4300円台を回復した。米国では半導体設計大手のアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が決算発表を受け大幅高に買われるなど半導体関連株にリバウンド狙いの買いが集まっており、東京市場にもこの流れが波及している。そのなか、研究開発型の半導体製造装置メーカーである同社は薄膜周辺技術に優れ、CVD装置やエッチング装置、洗浄装置などでニッチトップの実力を発揮しており、収益面でも高成長が続いている。業界では同社が開発したナノレベルの膜厚制御性やカバレッジ性で強みを持つ新型ALD装置「AD-800LP」への評価が高いほか、新たな次世代装置の開発にも鋭意取り組んでいることで、マーケットの注目度が高い。株価は10月4日のザラ場安値3895円と同じく10月末のザラ場安値3945円で二点底を形成しており、戻り足に期待した投資資金が流入した。

■BIPROGY <8056>  3,995円  +263 円 (+7.1%)  本日終値
 BIPROGY<8056>が急反発し年初来高値を更新。4000円台に乗せて上伸している。1日の取引終了後に発表した24年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算は、売上収益が前年同期比11.8%増の1729億7800万円、最終利益が同26.8%増の128億2600万円だった。7~9月期の最終利益は同36.6%増の84億6000万円と大幅な増収となっており、業況のモメンタムの強さを評価した買いを集めたようだ。7~9月期はシステムサービスが引き続き好調だったほか、ハードウェアも2ケタの増収となった。ソフトウェアは減収となったものの、売上総利益は大きく伸びた。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均