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【市況】ダウ平均は続落 パウエル講演を受け目まぐるしい動き=米国株概況

NY株式19日(NY時間16:20)
ダウ平均   33414.17(-250.91 -0.75%)
S&P500    4278.00(-36.60 -0.85%)
ナスダック   13186.18(-128.12 -0.96%)
CME日経平均先物 31300(大証終比:-100 -0.32%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は続落。パウエルFRB議長のNYエコノミッククラブでの講演が伝わり、その発言を受けて米株式市場は目まぐるしい反応を見せた。

 「FOMCは慎重に進めている」との発言に買いの反応を見せた後、「金利の高さ、期間が十分ではない可能性」と述べると今度は下げに転じ、「FRBは利回り上昇を見守るしかない。利回り上昇は利上げの必要性低下を意味し得る」と述べると上げに転じる展開。

 ただ、いずれも方向感が出る動きまでには至らず、次の材料を探している雰囲気に概ね変化はない。

 終盤に入ると、原油相場が90ドル台に上昇しており、米10年債利回りも上昇が続く中で、米株式市場は次第に上値が重くなった模様。

 決算では前日引け後にテスラ<TSLA>とネットフリックス<NFLX>が7-9月期決算を発表。テスラは決算発表の際にサイバートラックについて言及。同社は待望のピックアップトラック「サイバートラック」を11月30日に投入する方向だが、マスクCEOはサイバートラックがキャッシュフローに大きく貢献するようになるには少なくとも1年半かかると警告。株価は冴えない反応を見せている。

 一方、ネットフリックスは有料会員数が876万人増と数年ぶりの大幅増となり、一部顧客への値上げも発表したことから大幅高。

 いまのところ、先週からの決算もまちまちといった状態で、こちらも米株式市場に方向感を与えていないようだ。

 カジノのラスベガス・サンズ<LVS>が決算を受け上昇。2025年までで20億ドルの自社株買いプログラムを承認した。パンデミック以来の復活となる。

 半導体製造装置のラムリサーチ<LRCX>が決算を受け下落。売上高が3四半期連続の減収となったことや、第2四半期の1株利益の見通しが予想を下回ったことが嫌気された。半導体への需要が依然弱いままであることが示唆されている。

 クラウドのVMウェア<VMW>が大幅安。同社はブロードコム<AVGO>による610億ドル規模の買収で合意しているが、中国当局が買収の承認を保留する可能性があると報じられた。

 AT&T<T>が決算を受け上昇。通期のFCFの見通しを上方修正した。

 カナダのアパレルメーカー、カナダグース<GOOS>が下落。2名のアナリストが投資判断を「中立」に引き下げた。

 投資会社のブラックストーン<BX>が決算を受け下落。1株分配可能所得および手数料関連1株利益とも予想を下回った。セグメント経常収益も予想を下回っている。

ネットフリックス<NFLX> 401.77(+55.58 +16.05%)
ラスベガス・サンズ<LVS> 45.88(+1.28 +2.87%)
ラムリサーチ<LRCX> 601.95(-40.29 -6.27%)
VMウェア<VMW> 150.31(-15.94 -9.59%)
ブロードコム<AVGO> 867.83(-19.20 -2.16%)
AT&T<T> 15.26(+0.94 +6.56%)
カナダグース<GOOS> 12.16(-0.56 -4.40%)
ブラックストーン<BX> 94.22(-8.08 -7.90%)

アップル<AAPL> 175.46(-0.38 -0.22%)
マイクロソフト<MSFT> 331.32(+1.21 +0.37%)
アマゾン<AMZN> 128.40(+0.27 +0.21%)
アルファベットC<GOOG> 138.98(-0.30 -0.22%)
テスラ<TSLA> 220.11(-22.57 -9.30%)
メタ・プラットフォームズ<META> 312.81(-4.16 -1.31%)
AMD<AMD> 102.40(+0.23 +0.23%)
エヌビディア<NVDA> 421.01(-0.95 -0.23%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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