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【材料】ユナイテッド航空が決算受け下落 中東情勢と燃料コスト増に直面=米国株個別

(NY時間09:36)
ユナイテッド航空<UAL> 37.39(-2.73 -6.80%)

 ユナイテッド航空<UAL>が下落。前日引け後に7-9月期(第3四半期)を発表し、1株利益は予想を上回ったものの、売上高は予範囲内だった。第4四半期のガイダンスを公表しているが、イスラエルのテルアビブ空港の閉鎖を条件に入れている。10月および12月まで同空港が閉鎖した場合のそれぞれの1株利益の予想を示しているが、いずれも予想を下回る見通しを示した。また、ジェット燃料費の上昇圧力にも直面している。

 同社はテルアビブ便の運航を停止しており、状況が許すまで運航は再開しない方針を示している。サンフランシスコ、ワシントン、シカゴ、ニューアークからテルアビブ便は運航されており、米航空会社の中で最もテルアビブへの便数が多く、同社の年間輸送能力の2%を占める。ユナイテッド航空は米国とイスラエルの都市間を週28便運航。

 同社は6月以降、25%跳ね上がったジェット燃料価格によっても打撃を受けている。運賃値上げは通常1-3カ月のタイムラグがあり、そのコスト上昇分を迅速に回収できていないと述べている。第4四半期の燃料価格は第3四半期の1ガロン2.95ドルから平均3.28ドルに上昇すると予想。燃料価格が年間1ガロンあたり10セント上昇するごとに航空業界では20億ドルのコストが増加するとも言われている。

(7-9月・第3四半期)
・1株利益(調整後):3.65ドル(予想:3.34ドル)
・売上高:144.8億ドル(予想:144.2億ドル)
  旅客収入:133.5億ドル(予想:132.5億ドル)
  貨物:3.33億ドル(予想:3.48億ドル)
  その他:8.02億ドル(予想:8.17億ドル)
・座席マイル当たりの旅客収入(PRASM):17.04セント(予想:17.84セント)
・有償旅客マイル:677億(予想:678億)
・有効座席マイル:783億(予想:785億)

(10-12月・第4四半期)
イスラエルのテルアビブの制限が12月までの場合
・1株利益(調整後):1.50ドル(予想:2.10ドル)
イスラエルのテルアビブの制限が10月までの場合
・1株利益(調整後):1.80ドル(予想:2.10ドル)
イスラエルのテルアビブの制限が10月までの場合
・売上高:約10.5%増

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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