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【材料】ウエスタンデジタルとキオクシア、月内にも経営統合で合意と伝わる=米国株個別

(NY時間10:15)
ウエスタンデジタル<WDC> 45.91(+0.29 +0.64%)

 半導体のウエスタンデジタル<WDC>は日本のキオクシア<6600>が経営統合に向けて協議しているが、月内にも合意する見通しだと伝わった。共同通信が伝えた。実現すれば、半導体メモリーで世界最大規模となる。新たに持ち株会社を作り、設備投資のための資金が集めやすいとみて、米ナスダック市場に上場する方向だという。

 新会社の傘下には半導体事業を手がけるキオクシアやWDの関連部門が入る。スマートフォンやパソコンのデータ保存に使われるNAND型フラッシュメモリーを開発・生産する。

 新会社の株式はウエスタンデジタルの株主が過半を、キオクシアの株主が半分弱を保有する。一方、取締役の構成比率などで、キオクシア側が優位となる枠組みを検討しているという。なお、キオクシアに約40%を出資する東芝<6502>も新会社の株主になる。

 統合を後押しするため、三菱UFJ銀行など3メガバンクと日本政策投資銀行の4行は1兆9千億円前後の資金拠出を検討しており、今月20日にも融資を約束する「融資証明」を出す方針。

 英調査会社オムディアによると、統合すればNAND型での世界シェア(金額ベース)は、今年3月末時点で35.4%となり、韓国サムスン電子の34.3%を上回って世界首位となる。

 ただ、今回の統合が、中国など各国規制当局の承認が得られるか不透明な面もある。

 同社株は小幅高での推移。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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