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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:INPEX、いなげや、川崎汽船

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■ワキタ <8125>  1,529円  +145 円 (+10.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 ワキタ<8125>はカイ気配スタート。土木建設機械の販売・レンタルを主力に手掛ける機械商社で、足もとの業績は堅調ながらPBRが0.7倍前後と低い。前週末6日取引終了後に発表した24年2月期上期(23年3~8月)決算は、本業のもうけを示す営業利益が前年同期比2%増の27億5700万円と堅調を維持した。また、株主還元を強化し新たに株主優待制度を設けることも発表した。毎年2月末時点で100株以上を保有する株主を対象に、ホテルコルディア利用券(保有株数300株未満で1万円分、300株以上保有で3万円分)を贈呈するというもので、これを材料視する買いが集中した。なお、同社の今期年間配当は43円(前期実績38円)を計画しており、配当利回りは前週末終値換算で3.1%と高い。

■INPEX <1605>  2,094円  +177.5 円 (+9.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 石油関連株が軒並み高。寄り付きから大量の買いを集めINPEX<1605>は前週末に比べ9%超高、石油資源開発<1662>も同10%超の上昇となっている。ENEOSホールディングス<5020>や出光興産<5019>も急伸している。パレスチナのイスラム組織ハマスが7日に、イスラエルに対する大規模な攻撃を仕掛けたことから戦闘が激化。パレスチナとイスラエルの対立は中東情勢を緊迫化させるとの警戒感は強く、9日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前週末比3.59ドル高の1バレル=86.38ドルに上昇した。一時、87.24ドルまで値を上げた。パレスチナ情勢の落ち着きどころは見えず、中東情勢の緊迫化状態は続く可能性があるだけに石油関連株の思惑人気は続く可能性も指摘されている。

■いなげや <8182>  1,588円  +94 円 (+6.3%)  11:30現在
 いなげや<8182>がカイ気配スタート。前週末6日の取引終了後、イオン<8267>がいなげやに対し、TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。いなげやの株価はTOB価格の1610円にサヤ寄せする動きとなっている。買付予定数の上限は1568万7400株に設定。下限は設定していない。買付期間は10月10日から11月21日。TOB実施後もいなげやの上場は維持される予定だが、イオンはいなげやを連結子会社化したうえで、2024年11月をメドに、傘下のユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>との経営統合の実現を目指す。

■川崎汽船 <9107>  5,785円  +340 円 (+6.2%)  11:30現在
 川崎汽船<9107>は商いを大きく膨らませ6%を超える大幅高で3連騰、売買代金は全上場銘柄でレーザーテック<6920>に次ぐ第2位に食い込んでいる。また、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など大手を中心に海運株が軒並み高く、業種別値上がり率上位にランクインしている。9月末の配当権利落ち後に海運セクターはショート筋の売り仕掛けなどで株価水準を切り下げていたが、目先はそのアンワインドの動きを誘導している。前週末のビッグイベントであった9月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数の伸びが想定を大きく上回ったものの、米国株市場ではNYダウなど全体指数が高くなり、その後の中東地域での地政学リスク発生に対しても強さを発揮した。これを受け空売り買い戻しの動きが誘発され、川崎汽をはじめ海運株はその象徴となっている。

■三菱重工業 <7011>  8,048円  +388 円 (+5.1%)  11:30現在
 三菱重工業<7011>が急伸している。日本時間7日に発生したイスラム主義組織ハマスによるイスラエルへの攻撃を受け、イスラエルが報復作戦を進めており、ハマスが実効支配するパレスチナのガザ地区への空爆が行われた。ハマスの攻撃には、イランの支援があったと米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えている。中東情勢の緊迫化と地政学リスクの高まりを受けて9日の欧米市場で防衛関連株が物色されたが、連休明けの東京市場はこうした海外市場の流れを引き継ぐ形で、関連銘柄に資金が流入している。川崎重工業<7012>や細谷火工<4274>や新明和工業<7224>が買われ、石川製作所<6208>、豊和工業<6203>、カーリットホールディングス<4275>、日油<4403>が上伸している。

■青山商事 <8219>  1,606円  +73 円 (+4.8%)  11:30現在
 青山商事<8219>が大幅続伸している。午前10時30分ごろに発表した9月度の月次売上高(速報)で、ビジネスウェア事業の既存店売上高が前年同月比9.2%増となり、10カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。客数が同5.3%増、客単価が同3.7%増とそれぞれ伸長しており、スーツやフォーマルなどが好調だったという。なお、全店売上高は同6.3%増だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,315円  +236 円 (+3.9%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が反発。9月中旬以降は日経平均寄与度の高い値がさ株として先物主導のリスク回避売りの影響を受けていたが、足もとで値ごろ感からの押し目買いを誘導している。米国ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が目先底入れの動きをみせていることで、同指数と株価連動性の高い同社株に追い風となっているほか、傘下の英半導体設計アーム<ARM>の株価がセカンダリーで下げ止まる動きを示しており、これが同社株にプラスに作用している。また、今月4日に同社の孫正義会長兼社長は「AI革命」を主導する構えを改めて明示していることで、同社の生成AI分野での活躍が改めて注目されている。

■森永製菓 <2201>  5,546円  +199 円 (+3.7%)  11:30現在
 森永製菓<2201>が3日続伸。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価を新規「1」でカバレッジを開始した。目標株価は6700円とした。(1)米国でのソフトキャンディ「ハイチュウ」の需要は強く、度重なる値上げでも差別化された製品力により数量成長が持続。また国内のチョコモナカジャンボ・inゼリーも拡大余地がある(2)株価は年初から4割上昇しているが来期予想PERは16倍と割安感が残る(3)経営の市場への意識も高まり還元も構造的に強化される―ことを評価。同証券では24年3月期の連結営業利益を191億円(会社計画173億円)、来期は213億円と最高益を見込んでいる。

■東京応化工業 <4186>  9,167円  +290 円 (+3.3%)  11:30現在
 東京応化工業<4186>が反発している。前週末6日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上や投資家層の拡大を図ることが目的という。

■リソー教育 <4714>  250円  +6 円 (+2.5%)  11:30現在
 リソー教育<4714>が3日続伸している。7日付の日本経済新聞朝刊で「2023年3~8月期の連結純利益は、前年同期比25%増の8億円程度になったようだ」と報じられており、好材料視されている。記事によると、個別指導塾「TOMAS」における値上げが寄与したほか、中学や高校に講師を派遣する「スクールTOMAS」事業の好調に伴って、税効果会計で法人税などの負担が減ったことが寄与したという。なお、第2四半期決算発表は10日を予定している。

■ユーグレナ <2931>  770円  +17 円 (+2.3%)  11:30現在
 ユーグレナ<2931>が3日続伸している。前週末6日の取引終了後、経済産業省が運営するインパクトスタートアップ育成支援プログラム「J-Startup Impact」に選定されたと発表しており、好材料視されている。インパクトスタートアップとは、社会的・環境的課題の解決や新たなビジョンの実現と、持続的な経済成長をともに目指す企業のこと。「J-Startup Impact」として選定された企業は、国内外の大規模イベントへの出展支援、海外現地支援、入札機会の拡大、民間企業とのマッチングなどの「J-Startup」における支援に加えて、インパクトの測定・管理やグローバル認証取得等に関する専門家相談窓口の活用推進、各種イベントなどでの国内外に向けた発信・PR支援などさまざまな支援を受けることができるため、業容拡大への寄与が期待されている。

■トランザクション <7818>  1,746円  +34 円 (+2.0%)  11:30現在
 トランザクション<7818>が反発している。前週末6日の取引終了後、集計中の23年8月期連結業績について、売上高が従来予想の225億円から229億5800万円(前の期比25.6%増)へ、営業利益が45億円から46億5800万円(同44.2%増)へ、純利益が30億5700万円から33億500万円(同50.6%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視されている。主力サイト「販促 STYLE」「MARKLESS STYLE」が好調に推移したほか、DtoCサイトでもSNSの効果的な活用によって売り上げの拡大が見られたことが要因。また、営業部門と間接部門の販売コストを抑制したことや、国内自社製造の強化により内製化率、生産性が向上したことも寄与した。また、業績上振れに伴い、期末一括配当予想を32円から35円へ引き上げた。前の期は25円だった。

■ゼンショHD <7550>  6,809円  +64 円 (+1.0%)  11:30現在
 ゼンショーホールディングス<7550>が3日続伸している。7日付けの日本経済新聞朝刊で「2024年3月期末に海外の店舗数を国内外食で初となる1万店規模にする」と報じられており、好材料視されている。記事によると、前期比6割増となる新規出店や海外企業買収で達成し、店舗数は国内の2倍になるという。また、今後も米国などで高水準の出店を続けるとしており、海外事業の加速による成長への期待感が買いにつながっているようだ。

■安川電機 <6506>  5,379円  +26 円 (+0.5%)  11:30現在
 安川電機<6506>が反発した。前週末6日の取引終了後、24年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結決算を発表した。最終利益は前年同期比2.2%増の242億2800万円と増益を確保した。通期の業績予想も据え置きとなり、売り方の買い戻しを誘う格好となった。8月中間期の売上収益は同9.7%増の2889億7800万円だった。モーションコントロール部門におけるインバーター事業の生産正常化や、ロボット部門でのEV(電気自動車)関連などでの底堅い需要を背景に、増収増益となった。価格転嫁による採算性の改善や円安の影響も寄与した。一方、6~8月期の地域別受注高は前年比、前四半期比ともに全地域で減少した。

■ispace <9348>  998円  -300 円 (-23.1%) ストップ安売り気配   11:30現在
 ispace<9348>がストップ安の水準となる前営業日比300円安の998円でウリ気配となった。宇宙開発ベンチャーの同社は4月12日に東証グロース市場に新規上場したが、大株主による株式の売却を制限するロックアップ期間は上場後180日目となる10月8日までとなっていた。きょうは同社株にとってロックアップ解除後の最初の取引日とあって、市場への株式放出に伴う需給悪化リスクが意識され、売り注文が急増したようだ。

■ビジョナリー <9263>  160円  +50 円 (+45.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 ビジョナリーホールディングス<9263>がストップ高の水準となる前営業日比50円高の160円でカイ気配となった。前週末6日の取引終了後、日本企業成長投資(東京都千代田区)及びそのグループが投資ファンドにより間接的に所有するHorus HDが、ビジョナリーの株式について、非公開化を目的に公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。買い付け価格は200円としており、ビジョナリーはTOB価格にサヤ寄せする展開となっている。買付予定数の下限は2483万7300株で、上限は設定しない。TOB成立後、所定の手続きを経てビジョナリーは上場廃止となる見込み。買い付け期間は10月10日から11月21日。ビジョナリーはTOBに賛同の意見を表明した。東京証券取引所は6日、同社株に関し、監理銘柄(確認中)の指定を継続すると発表した。


●ストップ高銘柄
 イー・ロジット <9327>  707円  +100 円 (+16.5%) ストップ高   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 など、1銘柄

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