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【市況】株価指数先物【寄り前】 買い一巡後は米雇用統計待ちで、膠着感の強い展開


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 30690 +290 (+0.95%)
TOPIX先物 2225.5 +16.0 (+0.72%)
シカゴ日経平均先物 30710 +310
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。朝方発表された9月の米ADP雇用統計は、民間雇用者数が予想を下回り、労働需要の鈍化が示されたほか、9月の米ISM非製造業景況指数も前月から低下し、米金融引き締め長期化への警戒が和らいだ。また、16年ぶりの高水準を付けていた米長期金利の上昇が一服したことで、ハイテク株などに買い戻しがみられた。ただし、6日の米雇用統計発表を控えて積極的な売買は限られ、NYダウは下げに転じる場面もあった。S&P500業種別指数は自動車・同部品、ソフトウエア・サービス、メディアが上昇した半面、エネルギー、電気通信サービス、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比310円高の3万710円だった。日経225先物(12月限)は日中比80円安の3万320円で始まり、直後に付けた3万300円を安値に買い戻され、その後は3万410円~3万650円処で保ち合いが続いた。狭いレンジで推移するなか終盤にかけてロングが強まり、一時3万720円まで買われ、3万690円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開が意識されそうだ。米国ではADP雇用統計が予想を下回ったほか、米長期金利の上昇一服を受けて買い戻しに向かわせているが、米雇用統計の発表を控えていることもあり、買い一巡後は次第に膠着感の強い相場展開になろう。東京市場は3連休を控えて積極的にポジションを傾けてくる動きは限られ、リバランス中心のなかで、米国睨みの展開が続くことになりそうだ。

 日経225先物は前日の日中取引でボリンジャーバンドの-3σを下回ってきており、テクニカル面では売られ過ぎのシグナルとなる。直近の急ピッチの下げに対するショートカバーが意識されるものの、ここにきての下落は仕掛け的なショートというよりは、これまで積み上げていたポジションを圧縮する動きと考えられる。改めてポジションを積み増す動きは期待しづらいため、戻り待ちの売り圧力が引き続き警戒される。

 そのため、ボリンジャーバンドの-2σが位置する3万1000円辺りが目先的な抵抗線として意識されやすく、オプション権利行使価格の3万375円から3万875円辺りのレンジ推移を想定する。3万875円を捉えて3万1000円に接近する局面では、戻り待ち狙いのショート対応になろう。

 VIX指数は18.58(前日は19.78)に低下した。朝方に20.88まで切り上がる場面もあったが、その後の低下で長い陰線を残す形状となっている。ただし、200日移動平均線を上回っていることもあり、リスク選好には向かいづらいところだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.75倍に上昇し、上値抵抗線として意識される25日線を捉える場面もみられた。米長期金利の上昇一服を手掛かりに、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が買われる可能性がある半面、バリュー株の持ち高調整が断続的に入ると考えられ、NTショートの巻き戻しに向かわせそうである。25日線が位置する13.78倍を明確に上回ってくるようだと、より巻き戻しの動きが強まる可能性があるとみておきたい。

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