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【市況】株価指数先物【寄り前】 25日、75日線を支持線とした底堅い展開


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 32490 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 2367.5 +3.0 (+0.12%)
シカゴ日経平均先物 32465 -15
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米金融引き締めの長期化が警戒されて、売りが先行して始まった。ただし、NYダウが心理的な支持線となる200日移動平均線水準まで下落したほか、ナスダックは8月半ばに付けた直近安値水準まで調整してきたため、値ごろ感からの買いが支えた。その後、シカゴ連銀のグールズビー総裁は、米国がリセッション(景気後退)を回避することは可能との見解を示したことが材料視されて上昇に転じた。S&P500業種別指数はエネルギー、小売、半導体・同製造装置が上昇した一方で、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品、消費者サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比15円安の3万2465円だった。日経225先物(12月限)は日中比40円高の3万2520円で始まり、直後に付けた3万2530円を高値に軟化すると、一時3万2280円まで売られる場面があった。売り一巡後は3万2440円まで下げ幅を縮めたものの、米国市場の取引開始時に再び3万2290円まで下落した。ただし、終盤にかけてショートカバーが優勢となり、3万2400円~3万2490円処で保ち合い、3万2490円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形で、こう着感の強い展開になりそうだ。米国市場は値ごろ感からの買いが中心とみられ、波及効果は限られそうだ。ただ、日経225先物は一時3万2280円まで売られたが、終盤にかけて25日、75日線が位置する3万2420円を上回って推移していたこともあり、両線を支持線とした底堅さがみられよう。明日は半期末に伴う権利付き最終日となるため、現物には配当志向の物色が下支えとなるほか、その後は配当再投資に伴う需給要因への思惑からショートは入りづらい。日経平均株価の定期入れ替えを控えたヘッジ対応が重荷となる可能性はあるが、経済対策に対する期待感が下支えとなろう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万2375円を中心とした上下の権利行使価格となる3万2250円から3万2500円辺りのレンジを想定する。25日、75日線を上回って推移するようだと、3万2500円から3万2750円辺りまでレンジを切り上げてくる展開がありそうだ。

 VIX指数は16.90(前日は17.20)に低下した。ただし、一時18.41まで上昇し、17.59辺りで推移している200日線を上回る場面もあり、投資家心理を神経質にさせそうである。米国では米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視する8月の米個人消費支出(PCE)の発表を29日に控えているため、積極的な売買は手控えられよう。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.73倍に上昇した。下向きのトレンドが続くが、先週までの下落で1月安値水準まで低下したことで、いったんはNTショートの巻き戻しが入りやすいとみられる。

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