【市況】株価指数先物【寄り前】 3万3000円を挟んでこう着感の強い相場展開か
大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 33050 +10 (+0.03%)
TOPIX先物 2412.0 -0.5 (-0.02%)
シカゴ日経平均先物 33055 +15
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
19日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。NY原油先物相場が一時1バレル=93ドル台後半に上昇したほか、米長期金利が上昇したことで、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが長期化するとの懸念につながり、NYダウは一時300ドルほど下げる場面が見られた。その後、NY原油先物が下落に転じたことにより売りの勢いは鈍ったが、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちのなか、神経質な相場展開だった。S&P500業種別指数は保険、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、小売、半導体・同製造装置、エネルギーが下落。
シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、大阪比15円高の3万3055円だった。日経225先物(12月限)は日中比60円高の3万3100円で始まり、直後に付けた3万3180円を高値に軟化し、3万3100円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下落に転じると、一時3万2950円まで売られる場面もあった。ただし、3万2950円~3万3000円辺りで底堅さが見られるなか、終盤にかけて買い戻されており、3万3050円とプラスに転じてナイトセッションの取引を終えた。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、3万3000円を挟んでこう着感の強い展開になりそうだ。米国ではエヌビディア<NVDA>やインテル<INTC>、アーム・ホールディングス<ARM>など半導体関連の一角が売られており、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への重荷となりそうだ。
ただし、FOMCの結果を受けた金利や為替動向を見極めたいところであり、積極的にショートを仕掛けてくる流れにはならないだろう。そのため、3万3000円を中心に底堅さが意識されやすく、同水準を下回る局面ではその後のカバーを狙ったスタンスに向かわせそうだ。
日経225先物はボリンジャーバンドの+1σと+2σによるレンジで推移しており、先週末に+2σを捉え、その後の調整で+1σに接近している。バンドは上向きで推移しており、+1σが位置する3万2870円辺りに接近するようだと、短期的なリバウンド狙いのロングが入りやすくなろう。そのため、オプション権利行使価格の3万2875円から3万3250円辺りのレンジ推移を想定しておきたい。
VIX指数は14.11(前日は14.00)に上昇した。一時14.88まで切り上がり、75日移動平均線を突破し、25日線を捉える場面も見られた。終値では両線を下回っていることから、引き続き抵抗線として意識されやすい。FOMCの結果を受けて一気に抵抗線を上放れる可能性はあるが、反対にアク抜けから低下基調が強まる動きも考えられるため、過度なリスク回避姿勢には向かわないだろう。
なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で13.69倍に低下した。2月22日に付けた13.70倍を下回ってきており、方向性としては1月16日の年初来安値13.62倍が射程に入ってきた。昨日はハイテク株が軟調だった一方で、自動車や銀行、海運、鉄鋼などが買われるなど、TOPIX型優位の展開だった。9月末が近づくなかで配当志向の資金流入も目立っており、短期的なリバランスが入ったとしても、引き続きNTショートに振れやすい需給状況だろう。
株探ニュース