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【市況】中国不安で米国株への配分が改善 中国の不動産市場は次の世界的な信用不安の第1要因

 米大手銀の最新のグローバル・ファンドマネジャー調査によると、中国経済の失速に対する懸念が、投資家の株式配分に劇的な変化をもたらしている。調査によると「中国回避」というテーマが投資家の間で最大の信念の1つになっているという。近い将来、中国の経済成長が強くなると予想する投資家は0%で、今年2月の78%から大きく反転し、昨年来の低水準となった。

 投資家は、中国経済を押し上げるような景気刺激策の可能性に懐疑的になっており、「中国の不動産市場は次の世界的な信用不安の第1の要因になる」と見ているようだ。

 この影響は新興国株式のアロケーションにも及んでおり、9月のオーバーウェイトの比率は34%から9%に低下し、2022年11月以来の低水準となった。これとは対照的に、米国株への配分は29%ポイント改善し、ネットでオーバーウェイトが7%と、昨年8月以来のオーバーウェイトを回復している。

 投資家は世界経済が景気後退を回避するとの考えに引き続き好意的で、参加者の74%が「ソフト」または「ノー」と見ている。21%が「ハード」。とはいえ、参加者の悲観的な見方は変わっていない。53%が今後12カ月間の弱い経済を予想し、8月の45%から上昇した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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