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【市況】株価指数先物【引け後】 仕掛け的なショートに対しては押し目狙いのロング対応


大阪12月限
日経225先物 32620 +340 (+1.05%)
TOPIX先物 2364.0 +20.5 (+0.87)

 日経225先物(12月限)は前日比340円高の3万2620円で取引を終了。寄り付きは3万2450円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万2435円)にサヤ寄せする格好から、買いが先行して始まった。現物の寄り付き直後に付けた3万2520円を高値に軟化すると、前場中盤にかけて3万2270円まで売られ、一時マイナスに転じる場面が見られた。ただし、下値は75日移動平均線水準が支持線として機能するなか、前場終盤にかけてショートカバーが強まった。ランチタイムで朝方に付けた高値水準を突破し、後場は3万2470円~3万2540円とボリンジャーバンドの+1σ水準での保ち合いを継続。終盤にかけてこのレンジを上放れると、ショートカバーを伴って上昇し、3万2620円と本日の高値で取引を終えた。

 日経225先物は75日線が支持線として機能するなか、その後の上昇で+1σを突破して終える格好となった。ただし、日銀の金融政策修正を巡る思惑から積極的な売買は手控えられやすい。また、米国でも金融引き締め長期化に対する警戒感は和らいでいるものの、13日に米消費者物価指数(CPI)、14日に米小売売上高、米卸売物価指数(PPI)の発表を控えているため、結果を見極めたいところであろう。そのため、ポジションを積み上げてくる流れには向かいづらく、短期のトレードが中心になりそうである。

 来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置かれるとの見方が台頭するなか、仕掛け的なショートに対しては押し目狙いのロング対応を想定しておきたい。ただし、ショートカバー狙いとしても、シグナルが大きく好転するといった、強いトレンドは期待しない方が良さそうだ。基本的に来週の日米の金融会合を通過するまでは、ポジションを積み上げる動きは限られ、リバランス中心とみておきたい。

 なお、NT倍率は先物中心限月で13.79倍に上昇した。前日の終値である13.77倍で始まった後は、ファーストリテイリング <9983> [東証P]とソフトバンクグループ <9984> [東証P]が日経平均株価をけん引するなか、若干ながら日経平均型が優勢となる場面もあり、一時13.82倍まで上昇した。ただし、方向性としては下向きのトレンドを継続しているため、2月安値の13.70倍や1月安値の13.62倍が意識されている。

 手口面では、日経225先物はシティグループ証券が2237枚、バークレイズ証券が1279枚、野村証券が1017枚、モルガンMUFG証券が445枚、三菱UFJ証券が247枚の買い越しに対して、ABNクリアリン証券が1110枚、SMBC日興証券が889枚、HSBC証券が738枚、ゴールドマン証券が615枚、ドイツ証券が463枚の売り越しだった。

 TOPIX先物は、バークレイズ証券が1387枚、みずほ証券が970枚、モルガンMUFG証券が938枚、フィリップ証券が434枚、JPモルガン証券が344枚の買い越しに対して、BNPパリバ証券が1975枚、野村証券が1181枚、ドイツ証券が903枚、ゴールドマン証券が264枚、SMBC日興証券が237枚の売り越しだった。

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