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【通貨】ユーロ週間見通し:伸び悩みか、日欧金利差を意識も欧州経済の減速懸念強まる

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米長期金利の上昇などが嫌気される

今週のユーロ・ドルは弱含み。週前半は欧州中央銀行(ECB)による追加利上げを想定したポジション調整に絡んだユーロ買いが観測されたが、主要産油国の自主減産延長による原油高を受けて米長期金利は上昇し、ユーロ買いは縮小。ユーロ圏の8月サービス業PMI改定値や4-6月期域内総生産(GDP)確定値の下方修正もユーロ売り材料となった。取引レンジ:1.0686ドル-1.0809ドル。

「弱含みか、域内経済の減速懸念残る

来週のユーロ・ドルは弱含みか。欧州中央銀行(ECB)は9月14日開催の理事会で政策金利を引き上げる可能性があるが、金利据え置きの可能性は残されている。ただし、利上げ終了への思惑や域内経済の不透明感から、ユーロは売りが出やすい地合いとなりそうだ。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の11月以降の利上げが期待され、ドル買い継続でユーロは下押しされる可能性がある。

予想レンジ:1.0500ドル-1.0850ドル

■強含み、原油高などを意識したユーロ買いも

今週のユーロ・円は強含み。欧州中央銀行(ECB)による追加利上げの可能性は残されており、日欧金利差の拡大観測や、一段の原油高にともなう日本の貿易赤字拡大の思惑などから、一時ユーロ買い・円売りが強まった。ただ、ユーロ圏4-6月期域内総生産(GDP)確定値の下方修正を受けて景気減速懸念が強まり、リスク選好的なユーロ買い・円売りはやや後退した。取引レンジ:157円01銭-158円52銭。

■伸び悩みか、日欧金利差を意識も欧州経済の減速懸念強まる

来週のユーロ・円は伸び悩みか。日欧の金利差からユーロ高・円安の地合いに変わりはなく、相関性の高いドル・円に連れ高しそうだ。9月14日開催の欧州中央銀行(ECB)理事会で0.25%の政策金利引き上げの公算だが、利上げ終了への思惑は残されており、域内経済の減速も懸念されていることから、追加利上げが決定されてもユーロ買いは拡大しない可能性がある。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・13日:7月鉱工業生産(6月:前月比+0.5%)
・14日:欧州中央銀行(ECB)理事会(政策金利引き上げの可能性)

予想レンジ:156円00銭-159円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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