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【材料】<注目銘柄>=Tホライゾン、教育DXと配膳ロボットで出遅れ挽回局面到来

Tホライゾン <日足> 「株探」多機能チャートより
 テクノホライゾン<6629>の500円台の株価は事業環境と成長性を考慮すれば割安感が強く、挽回局面の到来を期待したい。同社は映写機で名を馳せた名古屋の名門企業エルモのブランドを持つ。エルモなど3社を2021年4月に吸収合併し、持ち株会社から事業会社に移行した。

 24年3月期は売上高が前期比9.7%増の480億円、最終損益が5億円の黒字(前期は15億5300万円の赤字)となる見通し。第1四半期(4~6月)は例年、電子黒板など主力の教育市場向け製品が学校の入学時期と重なり低調になることから、営業損益の段階から赤字となっている。もっとも、学校現場のICT化の流れには不可逆的なものがあり、教師の業務負担の軽減に向けた「教育DX(デジタルトランスフォーメーション)」の必要性も叫ばれている。Tホライゾンは今年4月、私立学校向けに働き方改革に寄与する校務システムを手掛けるウェルダンシステム(東京都中野区)の買収を発表するなど、積極的なM&Aにより今後の成長への布石を打っている。

 また、同社は人手不足が深刻化する外食・介護業界向けにネコ型配膳ロボットを供給するほか、防犯・監視カメラやスマートグラスを活用した遠隔作業支援システムなど、成長が見込める製品・システムを幅広く展開しており、前期に部品調達難で落ち込んだ業績の回復は鮮明なものになりそうだ。日足チャートでは直近で5日移動平均線と25日移動平均線のゴールデンクロスを達成。6月につけた年初来高値628円を上抜ければ上値余地が広がる。(碧)

出所:MINKABU PRESS

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