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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:四電工、サンバイオ、パナHD

四電工 <日足> 「株探」多機能チャートより
■四電工 <1939>  2,795円  +397 円 (+16.6%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 四電工<1939>が続急騰し年初来高値を更新している。8月31日の取引終了後、24年3月期の配当予想について、中間・期末各50円の年100円から、中間・期末各60円の年120円(前期90円)へ増額修正したことが好感されている。株主還元方針を連結配当性向30%以上から40%以上へ変更したのに伴い増額修正するという。

■サンバイオ <4592>  615円  +51 円 (+9.0%)  11:30現在
 サンバイオ<4592>が急反発。8月31日の取引終了後、国内SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの製造販売承認取得の状況について発表。これが買い手掛かりとなっている。収量に関する課題(申請時点と比較して収量が減少)について、施策を講じた直近の製造において収量の改善を確認することができたという。今後、追加製造と並行して生産関連の審査に適時適切に対応していくことで、引き続き今期中の承認取得を目指すとしている。

■愛知製鋼 <5482>  3,935円  +270 円 (+7.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 愛知製鋼<5482>が続急伸、7%を超える上昇で3900円まで駆け上がり1カ月ぶりに年初来高値を更新した。同社は特殊鋼メーカーで自動車業界を主要顧客としており、筆頭株主であるトヨタ自動車<7203>向けで安定した収益基盤を確立している。トヨタの自動車生産台数が回復色を強めるなか、その恩恵が波及しそうだ。業績も拡大期にあり24年3月期は営業利益段階で前期比2.5倍の80億円を見込んでいる。PBRは依然として0.3倍台に放置され株価の水準訂正余地が大きい。また、技術開発力の高さも特筆され、同社が開発したNd系異方性ボンド磁石はドローン向けで採用実績があるが、今後は世界的に普及が進む電気自動車(EV)向けでも貢献が期待される。

■I-ne <4933>  3,140円  +193 円 (+6.6%)  11:30現在
 I-ne<4933>が急反発している。8月31日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、9月19日付で東証グロースから東証プライムへ市場変更することになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが入っている。同社はヘアケア製品と美容家電が主力で、23年12月期は売上高415億円(前期比17.7%増)、経常利益42億円(同21.1%増)を見込む。同時に、23年12月期の配当予想を従来予想の無配から上場後初配当となる期末一括13円(前期無配)へ増額修正したことも好材料視されている。市場変更を記念して上場記念配当13円を実施する。また、来期以降については配当を実施しない場合もあるものの、内部留保のバランスを取りながら行う方針としている。また、市場変更に伴う流通株式比率の基準適合を図るために、125万株の売り出しを行うと発表した。売出価格は9月11日から13日の間のいずれかの日に決定する。

■内田洋行 <8057>  6,810円  +310 円 (+4.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 内田洋行<8057>が急動意、連日の年初来高値更新と気を吐いている。オフィス家具や学校関連の備品を展開するが足もとの収益は好調に推移している。31日取引終了後に発表した23年7月期決算は営業利益が前の期比7%増の84億3600万円と増益を確保した。好業績を背景に株主還元にも力を入れており、前期配当は前の期比50円の大幅増額となる190円とすることも併せて発表した。また、24年7月期も増益基調を維持し、前期比2%増の86億円を予想している。これが買いを誘導する形となったが、株価は8月に入って一貫して上昇トレンドを続けていたこともあり、寄り後は利益確定売りで値を消す場面もあった。

■神戸製鋼所 <5406>  1,897円  +67 円 (+3.7%)  11:30現在
 神戸製鋼所<5406>が続急伸し、2015年8月以来の高値圏で推移している。この日は月初となり、個人投資家の関心の高い高配当銘柄に投資する株式ファンドを通じた株式市場への資金流入の思惑が広がっている。配当利回りが4%を超える同社など大手鉄鋼株が総じて堅調に推移するなか、日本経済新聞電子版は1日、「神戸製鋼所は電気自動車(EV)など電動車の部品に使う新たな鋼板を開発した」と報じた。EV部品の消費電力量の削減につながる新製品の採用拡大と収益貢献への期待もあって、神戸鋼の株価には刺激材料となったようだ。

■パナHD <6752>  1,730円  +50.5 円 (+3.0%)  11:30現在
 パナソニック ホールディングス<6752>が3日続伸している。8月31日の取引終了後、未定としていた24年3月期の配当予想について、中間配当は17円50銭(前年同期15円)を実施すると発表したことが好感されている。なお、期末配当は引き続き未定としている。

■INPEX <1605>  2,088.5円  +53.5 円 (+2.6%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。31日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比2.00ドル高の1バレル=83.63ドルに上昇した。サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を10月以降も続けるとの観測が浮上し、原油価格の上昇要因となった。また、30日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計で原油在庫が減少したことも需給の引き締まり要因と受け止められた。

■三菱UFJ <8306>  1,184.5円  +21 円 (+1.8%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が反発。三井住友フィナンシャルグループ<8316>やみずほフィナンシャルグループ<8411>など銀行株が堅調に推移している。大手銀行が8月31日、9月適用分の住宅ローン金利を相次いで発表し、固定10年の基準金利を引き上げた。日銀による長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運用柔軟化を受け、国内の市中金利の先高観が広がるなか、主要行による住宅ローン固定金利の引き上げが事業環境の好転を巡る思惑を誘ったようだ。加えて、日本経済新聞電子版が9月1日、「金融庁と日銀は年内にも銀行の企業向け融資の詳細なデータを常に把握できるようにする」と報じた。銀行業の事業リスクの軽減につながるとの見方をもとにした買いも入ったとみられている。スルガ銀行<8358>や筑波銀行<8338>、千葉興業銀行<8337>も高い。

■共立メンテナンス <9616>  6,381円  +99 円 (+1.6%)  11:30現在
 共立メンテナンス<9616>が続伸している。8月31日の取引終了後に発表した7月のグループ売上高が前年同月比20.9%増の186億200万円となったことが好感されている。寮事業で日本人学生及び留学生の契約数が大幅に増加したことに加えて、ホテル事業で夏のトップシーズンを迎え、アフターコロナによる国内レジャー需要の力強さに加えて、7月の訪日外国人客数が増加したことも寄与した。

■セガサミー <6460>  2,945円  +36.5 円 (+1.3%)  11:30現在
 セガサミーホールディングス<6460>は堅調。8月31日の取引終了後、自社株買いの取得期間を来年3月29日まで延長すると発表した。従来は今年9月29日までとしていた。この自社株買いは4月に発表したもので、取得上限は800万株(自己株式を除く発行済み株数の3.62%)、または100億円。インサイダー取引規制への抵触を回避する観点から7月末まで取得を実施しておらず、8月の取得数も0株を見込んでいるという。

■アインホールディングス <9627>  4,488円  -715 円 (-13.7%)  11:30現在  東証プライム 下落率トップ
 アインホールディングス<9627>が急落。8月31日の取引終了後、同社の常務でグループ会社のアインファーマシーズの社長を務める酒井雅人氏と、アインファーマシーズ取締役の新山典義氏が、北海道警察に公契約関係競売等妨害罪の容疑で逮捕されたと発表しており、嫌気されたようだ。現在、当局の要請を受け捜査協力を行っており、詳細については確認中としている。

■ユーザーローカル <3984>  1,969円  -125 円 (-6.0%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 ユーザーローカル<3984>が3日続落。8月31日の取引終了後、伊藤将雄社長による130万4400株の売り出しを実施すると発表。需給悪化を懸念した売りが出ている。プライム市場の上場維持基準である「流通株式時価総額」に安定的・長期的に適合することで上場維持の確実性を高めるため。需要状況に応じて上限19万5600株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う。売り出し価格は9月11日から14日までのいずれかの日に決定する。

■菱洋エレクトロ <8068>  3,345円  -100 円 (-2.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率10位
 菱洋エレクトロ<8068>は3日ぶりに反落した。8月31日の取引終了後に発表した24年1月期第2四半期累計(2~7月)の連結決算は、売上高が前年同期比7.0%増の650億6000万円、経常利益が同2.6倍の64億9400万円だった。大幅な経常増益となったものの、直近3カ月間では増収減益となっており、業績のモメンタム鈍化を懸念した売りが出たようだ。第2四半期累計では、リョーサン<8140>の持ち分法適用関連会社化による投資利益が発生し、営業外収益を計上した。前年同期には円安進行による売上総利益の押し上げ効果があった。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,535円  -10 円 (-0.2%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>は強弱観対立、前日終値近辺で売り買いを交錯させている。同社傘下の英半導体設計アームは8月21日付で米ナスダック市場に上場申請を行っており、近く同市場に新規上場する見込みにあるが、そうしたなか、米ブルームバーグが今月13日にアームの公開価格が決まる見通しで14日から取引を開始すると報じている。アームの企業価値は600~700億ドルとみられているが、最終的にはそれよりも水準が下がり、500~600億ドルにとどまる可能性もあると伝えている。いずれにしても親会社のソフトバンクGにとっては含み益の大幅拡大が株価押し上げ効果につながる公算が大きく、アームの動向にマーケットの耳目が集まっている。

■ポエック <9264>  970円  +150 円 (+18.3%) ストップ高   11:30現在
 ポエック<9264>が続急伸しストップ高の970円に買われている。この日の寄り前に集計中の23年8月期連結業績について、売上高が従来予想の62億7600万円から69億8000万円(前の期比20.2%増)へ、営業利益が2億6500万円から3億6000万円(同31.4%増)へ、最終利益が1億4100万円から2億3000万円(前の期2300万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好材料視されているようだ。環境問題意識の高まりにより廃棄物処理とリサイクル技術への投資が増加傾向で推移しており、こうした需要や投資動向の変化によって環境関連事業における受注が底上げされたことが牽引した。また、機械加工受託量の増加に伴う製造利益の増加や、養殖設備用冷却装置の製造利益の増加なども寄与した。

■HCSホールディングス <4200>  1,114円  +150 円 (+15.6%) ストップ高買い気配   11:30現在
 HCSホールディングス<4200>がストップ高の1114円水準でカイ気配となっている。8月31日の取引終了後、エル・ティー・エス<6560>が同社の完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表しており、TOB価格1800円にサヤ寄せする格好となっている。エンジニア体制の拡大や顧客ポートフォリオ拡充、サービス・ソリューション提供力の強化などさまざまなシナジーを創出することで、25年以降の事業成長を持続・加速させ、業績を拡大するのが狙い。買付予定数は299万5500株(下限199万7000株・上限設定なし)で、買付期間は9月1日から10月16日まで。TOB成立後、HCSHDは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は8月31日付でHCSHD株式を監理銘柄(確認中)に指定している。なお、HCSHDは同TOBに対して賛同の意見を表明している。

●ストップ高銘柄
 ホーブ <1382>  2,125円  +400 円 (+23.2%) ストップ高   11:30現在
 セイファート <9213>  1,652円  +300 円 (+22.2%) ストップ高   11:30現在
 アーキテクツ <6085>  728円  +90 円 (+14.1%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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