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【市況】株価指数先物【寄り前】 売り先行もレンジ内での推移


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31690 -530 (-1.64%)
TOPIX先物 2258.0 -25.5 (-1.11%) 
シカゴ日経平均先物 31690 -530
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。米画像半導体大手エヌビディア<NVDA>の予想を上回る決算を受けて、半導体株を中心に買い先行で始まった。しかし、ボストン連銀のコリンズ総裁やフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が一段の利上げの可能性に言及したことが冷や水を浴びせる格好となり、25日に予定されているジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を前に、持ち高調整の売りが強まった。

 米長期金利が上昇し、アップル<AAPL>、マイクロソフト<MSFT>、ネットフリックス<NFLX>など大手テック株が売られた。エヌビディアは朝方に7%ほど上昇し高値を更新したものの、その後は上げ幅を縮め、小幅な上昇にとどまった。S&P500業種別指数は保険、銀行の2セクターのみが上昇した一方で、自動車・同部品、テクノロジー・ハード・機器、メディア、小売、ソフトウエア・サービスの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比530円安の3万1690円だった。日経225先物(9月限)は日中比30円安の3万2190円で始まり、直後に付けた3万2210円を高値に軟化すると、3万2090円~3万2170円辺りでの保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に下へのバイアスが強まり、3万1800円水準で下げ渋る場面も見られたが、終盤にかけて一段安となった。一時3万1660円まで下落幅を広げ、3万1690円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。米当局者の発言を受けて、パウエルFRB議長の講演に対する警戒から売りが膨らんでおり、エヌビディア効果は1日で終える格好になろう。ただし、昨年のジャクソンホール会議では、パウエルFRB議長の発言後にNYダウは1000ドル安、日経平均株価は700円超の下落となっただけに、持ち高調整の売りは想定されている面もありそうだ。

 日経225先物は前日の上昇で75日移動平均線を突破し、一時25日線に迫る場面も見られていた。ナイトセッションで再び75日線を割り込んできたが、今週は週初に付けた安値から1000円ほどリバウンドを見せていたこともあり、レンジ内での推移である。売り一巡後に底堅さがみられる可能性もあるため、オプション権利行使価格の3万1500円から3万1875円辺りでのこう着を想定しておきたい。パウエルFRB議長の講演を警戒しつつも、ショートに傾けて週をまたぐことは避けると考えられる。

 VIX指数は17.20(前日は15.98)に上昇した。ただし、25日、75日線辺りまでの調整からのリバウンドであり、ある程度は想定されていたタイミングであろう。200日線が位置する18.42辺りを明確に上回ってくるまでは、過度なリスク回避姿勢は強まらないとみておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.10倍に上昇した。14.11倍辺りで推移している200日線が抵抗線として機能しており、同線に上値を抑えられている状況は継続している。本日は指数インパクトの大きいアドバンテスト<6857>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]辺りが日経平均株価の重荷となる可能性があることから、ヘッジ対応でNTショートに振れやすいと考えられる。

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