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【市況】株価指数先物【寄り前】 戻り待ち狙いのショートスタンス


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 31320 -350 (-1.10%)
TOPIX先物 2235.0 -20.0 (-0.88%) 
シカゴ日経平均先物 31380 -290
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。ウォルマート<WMT>は5-7月期決算とあわせて、2024年1月期の業績予想を上方修正したが、売上高の伸びが予想に届かなかったことから2%を超える下落となり、他の消費関連株に売りが波及した。また、8月6~12日の新規失業保険申請件数は前週比1万1000件減少の23万9000件となり、労働市場の強さが示されたとして、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化すると受け止められた。米長期金利は昨年10月以来の水準に上昇し、ハイテク株への重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、医薬品・バイオテクノロジーのみが上昇した一方で、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、ヘルスケア機器・サービス、消費者サービスの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比290円安の3万1380円だった。日経225先物(9月限)は日中比10円安の3万1660円で始まり、3万1770円まで買い戻す動きが見られた。ただし、その後は売り優勢のなか米国市場の取引開始直後には下落に転じた。売り一巡後は3万1500円~3万1650円辺りでの保ち合いを継続していたが、終盤にかけてレンジを下放れる格好から下落幅を広げ、3万1320円とナイトセッションの安値で取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(3万1510円)を下回り、-3σ(3万1060円)とのレンジでの推移が意識されやすく、3万1000円割れを狙ったショートの動きが警戒されてきそうだ。-2σ割れでテクニカル面では売られ過ぎとなるものの、ショートカバーを誘う格好でのロングは強まりづらい需給状況であろう。

 米国では足もとで良好な経済指標の発表が相次ぐなか、FRBによる金融引き締めが長期化すると受け止められ、長期金利の上昇が相場の重荷となっている。夏休みシーズンでもあり、市場参加者は限られているものの、商いが膨らみづらい状況ではAIによる機械的なトレードによる影響を受けやすい。中国市場の動向も気掛かりとなるため、香港ハンセン指数が再び年初来安値を更新する動きをみせてくる局面では、下へのバイアスが強まる可能性がありそうだ。

 売られ過ぎが意識されるが、-2σが位置する3万1510円水準では強弱感が対立しやすいほか、この水準を上回ってきたとしても75日移動平均線(3万1920円)が抵抗線として機能する可能性があるため、戻り待ち狙いのショートスタンスに向かわせよう。

 VIX指数は17.89(前日は16.78)に上昇した。200日線が18.60に位置しており、同線を捉えてくるようだと、昨年3月以降の調整トレンドが転換してくる可能性もあるため、神経質にさせそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.04倍に低下した。一時14.01倍と前日の安値水準まで低下したものの、14.00倍は下回らなかった。ただし、方向性としては5月10日に付けた13.91倍が射程に入っており、節目の14.00倍を下回る場面では、NTショートによるスプレッド狙いの動きが強まる可能性はあるだろう。

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