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【材料】パラマウント、ストリーミングTV事業が40%急増と好決算も株価は下落=米国株個別

 メディア大手のパラマウント・グローバル<PARA>が下落。前日引け後に4-6月期決算(第2四半期)を発表し、売上高が予想を上回ったほか、1株損益が予想外の黒字となった。フリーキャッシュフロー(FCF)は赤字だったものの予想ほどではなかった。

 ストリーミングTV事業が40%急増したことが寄与した。ただ、動画配信の「パラマウント+」の加入者数は6100万人で、予想の6120万人を僅かに下回った。

 同社はまた、傘下の書籍出版のサイモン&シュスター社を投資会社KKRに16.2億ドルで売却することも発表。

 アナリストは今回の決算を好意的に受け止め、消費者直販事業のトレンドが改善している点に着目している。「コンテンツへの支出減少は、ハリウッドの労働争議の影響を一部受けたものだが、その分、通期のFCFの見通しは上方修正された」と述べたほか、1ユーザー当たり平均売上高(ARPU)が来年のストリーミング売上高の伸びの重要な鍵になるとも語った。

 また、別のアナリストからは「現金喪失は緩和されつつあるが、ファンダメンタルズはまだ暗い。ただ、FCFはストライキ継続により下半期には改善するはずだ」との指摘も聞かれた。

 ただ、株価は取引開始直後は買い先行で始まったものの、直ぐに戻り売りに押され、下げに転じている。

(4-6月・第2四半期)
・1株利益(調整後):0.10ドル(予想:-0.003ドル)
・売上高:76.2億ドル(予想:74.3億ドル)
  消費者直販:16.7億ドル(予想:15.7億ドル)
  映画:8.31億ドル(予想:9.55億ドル)
  広告:24億ドル(予想:23.3億ドル)
  ライセンス:17.6億ドル(予想:15.8億ドル)
・FCF:-2.10億ドル(予想:-4.09億ドル)

(NY時間10:01)
パラマウント<PARA> 15.79(-0.31 -1.90%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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