市場ニュース

戻る
 

【市況】6月の米PCEデフレータは2年3カ月ぶりの低水準

 米商務省がこの日発表した6月のPCEデフレータは前年比3.0%となり、伸びは21年3月以来、2年3カ月ぶりの低水準となった。コア指数も前年比4.1%と21年9月以来の低水準となった。予想の4.2%も下回った。ただ、FRBの目標である2%を引き続き大幅に上回っている。PCEデフレータはFRBが好んで参照しているインフレ指標。
 
 6月のエネルギー価格は前年比18.9%低下し、5月の13.3%から下げ幅が拡大。食品価格は4.6%で、6カ月連続で伸びは鈍化した。

 一方、6月の個人消費支出は0.5%増加。モノが0.8%増加、サービスが0.4%増加した。モノはトラックの新車需要が強いことを反映。一方、個人所得は0.3%増加となった。

 インフレは依然としてFRBの2%目標を上回っているものの、この1年間で物価と賃金の伸びは著しく減速したことで、景気を悪化させずにインフレを抑制できるソフトランディングシナリオが膨らんでいる。堅調な労働市場により、消費者は支出能力を維持できている。賃金の伸びが物価上昇ペースを上回り始めており、価格高による負担を和らげている。

*PCEデフレータ(6月)21:30
結果 0.2%
予想 0.3% 前回 0.1%(前月比)
結果 3.0%
予想 3.0% 前回 3.8%(前年比)
結果 0.2%
予想 0.1% 前回 0.3%(コア・前月比)
結果 4.1%
予想 4.2% 前回 4.6%(コア・前年比)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

株探からのお知らせ

    日経平均