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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱重、セブン&アイ、SOMPO

三菱重 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三菱重工業 <7011>  6,669円  +48 円 (+0.7%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が続伸。午前10時ごろ、経済産業省資源エネルギー庁が推進する高温ガス炉の開発を担う中核企業に選定されたと発表しており、好材料視された。高温ガス炉は900℃以上の超高温の核熱を供給できるのが特徴で、高温ガス炉をカーボンフリー高温熱源として大量かつ安定的な水素製造に活用することで、産業分野の脱炭素化へ貢献することが期待されている。同社は今後、中核企業として高温ガス炉実証炉の開発を推進し、資源エネルギー庁が30年代の運転開始を目指す実証炉の建設に向け、研究開発・設計・建設までを一括して取りまとめるとしている。

■丸一鋼管 <5463>  3,329円  +16 円 (+0.5%)  本日終値
 丸一鋼管<5463>が続伸。25日朝の日本経済新聞電子版で、「メキシコに自動車用鋼管の新工場を建設する」と報じられたことが好材料視された。記事によると、新工場はメキシコの米国国境近くのヌエボレオン州モンテレイに建設する方向で検討を進めており、約1500万ドルを投じ、25年度の稼働開始を目指すという。また、半導体製造設備向けでも24年3月までに米テキサス州の新工場で生産を始めるとしており、自動車や半導体関連の増産体制を整えることで成長を図る方針だ。

■セブン&アイ <3382>  5,884円  +28 円 (+0.5%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が5日ぶりに反発した。ブルームバーグ通信が24日夜、セブン&アイが売却を予定する百貨店事業のそごう・西武について、9月1日に約2100億円で米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却する方向で最終調整に入ったと報じた。売却の実現に向け前進したと受け止めた投資家の買いが入り、株価を支援したようだ。報道によると、セブン&アイは近く開催する臨時取締役会に諮る。21日に同社の社長とそごう・西武の社長、フォートレスの幹部が都内で会い、詰めの交渉を行った結果、セブン&アイは関係者から概ね合意を得られたと判断したという。一方、そごう・西武労働組合の反発は今後も続くとみられ、ストライキ権の確立に向けた投票について、25日に開票結果を発表するとも伝えている。

■日本電信電話 <9432>  163円  -4.4 円 (-2.6%)  本日終値
 日本電信電話<9432>が後場に売られた。共同通信などが25日、自民党の萩生田光一政調会長が同日の党会合で、防衛費増額に必要な財源確保に向け、政府が保有するNTT株の売却の是非について本格的に検討を始めると表明した、と報じた。株式需給の悪化を警戒した売りが膨らんだようだ。報道によると、萩生田政調会長はNTTの完全民営化の選択肢を含め、議論を進めたいと述べた。8月中にも議論を開始するという。

■SOMPO <8630>  6,224円  -118 円 (-1.9%)  本日終値
 SOMPOホールディングス<8630>が4日続落。中古車販売大手ビッグモーター(東京都港区)による保険金水増し請求問題を巡り、ビッグモーターに出向者を出していた損保各社に関する報道が相次いでいる。なかでも、出向者の数が他の損保各社と比べて多く、保険金の水増し請求があった時期に事故車の修理部門の担当部長を務めた出向者がいたことが伝わっているSOMPO傘下の損害保険ジャパンに関心が集まっている。これを受け、先行き不透明感から同社株への売り圧力が強まっている。損保ジャパンは25日、コメントを発表した。保険金不正請求を認識できなかったことを受け、社外弁護士による調査委員会を設置して調査を行うとした。

■Jエスコム <3779>  136円  +29 円 (+27.1%) 一時ストップ高   本日終値
 ジェイ・エスコムホールディングス<3779>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後、子会社で投資事業組合の運用及び管理を行うJEインベストメントが第2号ファンドを組成すると発表。このファンドは、JVCケンウッド<6632>グループのJVCケンウッド・ビクターエンタテインメントが今後配信予定のゲーム事業に、JEインベストメントが共同事業者として参画し、同事業のための出資金をJEインベストメントが営業者となる匿名組合を組成して募集するもの。同社グループは海外でも人気の高いゲームや日本のアニメなどのIP(知的財産)の海外発信の支援などを行うことで収益機会を拡大させたい意向で、加えてJEインベストメントにおいて、ファンド運営などの投資事業を積極的に展開し収益機会を拡大させることで、グループの企業価値の向上を図るとしている。

■LeTech <3497>  1,429円  +239 円 (+20.1%) 一時ストップ高   本日終値
 LeTech<3497>が急騰。同社は不動産の開発・売買、管理仲介など不動産ソリューション事業を幅広く展開している。24日取引終了後、23年7月期の業績予想の修正を発表、最終利益は従来計画の7億円から11億5800万円(前期は46億8800万円の赤字)に増額、過去最高益更新となる。これまで未定だった年間配当も2期ぶりに復配し、32円とすることを発表。前々期の21年7月期は7円配当であっただけにインパクトが大きい。

■fonfun <2323>  547円  +58 円 (+11.9%) 一時ストップ高   本日終値
 fonfun<2323>が一時ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。同社は24日、M&A戦略に関する概要資料を公開した。新規事業への参入を目的としたM&Aについて積極的に取り組む方針を示しており、材料視されたようだ。同社は6月にサイブリッジグループ(東京都渋谷区)の一員となった。今後はSMS周辺事業にとどまらず、ソフトウェア開発やメディア事業、IoT領域などの新事業ドメインにおいてM&Aを進める。投資規模は2億円前後までを想定。業績規模としては、売上高で1億~5億円、営業損益はトントンから5000万円をターゲットとする。

■両毛システムズ <9691>  2,495円  +245 円 (+10.9%)  本日終値
 両毛システムズ<9691>が後場急伸。午後1時ごろに発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高38億7400万円(前年同期比7.5%増)、営業利益4億300万円(同2.5倍)、純利益2億5900万円(同2.4倍)と大幅増益となり、上期計画に対する営業利益の進捗率が68%に上ったことが好感された。前期に続いて受注確度の高い案件及び受注獲得活動の早期化や効率化に注力した結果、公共事業セグメントで、自治体、警察、水道事業者向けのシステム販売などが堅調に推移したほか、クラウドサービスやグループの総合力を生かしたアウトソーシング・サービスが伸長した。また、社会・産業事業セグメントでも車載系組み込みソフトウェア開発支援業務、ガス事業者向け「GIOS(ジーオス)」のシステム販売、製造業向けAMOサービスなどが堅調だった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高180億円(前期比4.4%増)、営業利益17億円(同3.7%減)、純利益12億円(同1.1%減)の従来見通しを据え置いている。

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