【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、朝高も円高進行が警戒され3万2000円割れ (7月12日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 32280.05
高値 32312.03(09:00)
安値 31791.71(10:24)
大引け 31943.93(前日比 -259.64 、 -0.81% )
売買高 13億2486万株 (東証プライム概算)
売買代金 3兆3989億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反落、朝高後に値を崩し下値模索の展開に
2.前日の欧米株高も円高を警戒、一時400円超える下落
3.次回決定会合で金融緩和策の見直し観測、波乱含みに
4.今晩予定の米CPI発表を控え、終盤に手仕舞い売り
5.半導体関連や総合商社株が売られ、全体の下げを助長
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比317ドル高と続伸した。米6月消費者物価指数(CPI)に対して、食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが鈍化するとの期待から買いが優勢となった。
東京市場では、朝方に日経平均株価が高く始まったものの、その後は値を消す展開となり、一時下げ幅は400円以上に広がる場面もあった。
12日の東京市場は、取引開始直後こそリスク選好の流れだったが、その後は戻り売りを浴び下値を探る展開を余儀なくされた。前日の欧州株市場が全面高で米国株市場でも主要株価指数が揃って上昇したが、東京市場では、外国為替市場で円高が急速に進んだことなどを背景に警戒ムードが高まった。日経平均は前場取引中盤にかけて一気に値を崩し、一時は400円超の下落で3万1700円台まで水準を切り下げる場面があった。今月下旬に行われる日銀の金融政策決定会合で、大規模金融緩和政策の見直しが行われるとの見方が強まり、株式市場や為替市場で投機的な売買が加速した。その後、日経平均は下げ渋る場面もあったが、米CPIの発表を日本時間今晩に控え、終盤に手仕舞い売りが出て、結局3万2000円台を下回って取引を終えている。
個別では、レーザーテック<6920>が大きく売られたほか、アドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>、ソシオネクスト<6526>、ソニーグループ<6758>、ルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連が総じて軟調だった。なお、ローツェ<6323>は値下がり率トップに売り込まれた。三菱商事<8058>、丸紅<8002>など総合商社も安い。ハニーズホールディングス<2792>が大幅安、そーせいグループ<4565>、コシダカホールディングス<2157>の下げも目立つ。
半面、売買代金2位に食い込んだソフトバンクグループ<9984>が堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクも上昇した。川崎汽船<9107>、日本郵船<9101>など海運大手も買いが優勢だった。ローソン<2651>がストップ高に買われ、タマホーム<1419>、アトラエ<6194>が値を飛ばした。Zホールディングス<4689>も物色人気。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ファストリ <9983>、セブン&アイ <3382>、ネクソン <3659>、塩野義 <4507>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約64円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、エーザイ <4523>、信越化 <4063>、ダイキン <6367>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約138円。
東証33業種のうち上昇は7業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)銀行業、(3)水産・農林業、(4)小売業、(5)海運業。一方、下落率の上位5業種は(1)卸売業、(2)医薬品、(3)電気機器、(4)機械、(5)保険業。
■個別材料株
△タマホーム <1419> [東証P]
営業ピーク利益更新続き配当増額もサプライズに。
△安江工務店 <1439> [東証S]
上期利益予想の上方修正と株主優待制度導入を好感。
△ローソン <2651> [東証P]
3~5月期純利益92%増を好感。
△パルHD <2726> [東証P]
第1四半期想定以上の好決算で株式分割も発表。
△WACUL <4173> [東証G]
24年2月期第1四半期の営業利益2.6倍。
△ボードルア <4413> [東証G]
第1四半期営業益2.4倍化をポジティブ視。
△ERIHD <6083> [東証S]
23年5月期営業2割増益で過去最高更新し今期も増益確保へ。
△きずなHD <7086> [東証G]
6月度葬儀売上高は28ヵ月連続で前年上回る。
△タカキュー <8166> [東証S]
3~5月期営業黒字転換で通期計画を超過。
△デジタリフト <9244> [東証G]
一部大型顧客の受注が想定以上で23年9月期業績予想を上方修正。
▼ハニーズHD <2792> [東証P]
24年5月期は5%営業減益を見込む。
▼ローツェ <6323> [東証P]
第1四半期は減収減益で着地。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ローソン <2651>、(2)タマホーム <1419>、(3)アトラエ <6194>、(4)ZHD <4689>、(5)パルHD <2726>、(6)わらべ日洋 <2918>、(7)松屋 <8237>、(8)粧美堂 <7819>、(9)日本コンセプ <9386>、(10)ニトリHD <9843>。
値下がり率上位10傑は(1)ローツェ <6323>、(2)ハニーズHD <2792>、(3)そーせい <4565>、(4)コシダカHD <2157>、(5)イオンモール <8905>、(6)ライトオン <7445>、(7)WSCOPE <6619>、(8)シュッピン <3179>、(9)サムコ <6387>、(10)ピラー <6490>。
【大引け】
日経平均は前日比259.64円(0.81%)安の3万1943.93円。TOPIXは前日比14.92(0.67%)安の2221.48。出来高は概算で13億2486万株。東証プライムの値上がり銘柄数は464、値下がり銘柄数は1313となった。東証マザーズ指数は773.54ポイント(14.49ポイント安)。
[2023年7月12日]
株探ニュース