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【市況】10日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反発、金利低下を好感

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は反発、金利低下を好感

ダウ平均は209.52ドル高の33,944.40ドル、ナスダックは24.76ポイント高の13,685.48で取引を終了した。

連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げを警戒した売りが先行し、寄り付き後、下落。その後、金利が低下したため買いに転じた。ダウ平均は終日堅調に推移し、終盤にかけて上げ幅を拡大。ハイテクは売り買いが交錯しながらも底堅く推移し、主要株価指数はプラス圏を維持し終了した。セクター別では消費者サービスや耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、電気通信サービスが下落。

オンライン中古車販売プラットフォームを運営するカーバナ(CVNA)は中古の電気自動車(EV)需要が急激に伸びるとの予想を示し上昇。ソーシャルメディアのフェイスブックを運営するメタ・プラット・フォームズ(META)は先週開始したばかりのアプリ「スレッズ」のユーザー数がわずか5日間で1億人に達したことが明らかになり上昇。物言う投資家のアイカーン氏が運営する総合事業会社のアイカーン・エンタープライゼズ(IEP)は同氏が空売り投資家のリサーチレポートへの対処として銀行団と融資条件を巡る見直しを行ったとの報道を受け買い戻された。地中海料理のファーストフードレストランチェーンを運営するCAVAグループ(CAVA)はアナリストの投資判断引き上げを受けて上昇。

一方、エンターテインメントのディズニー(DIS)は夏のピークシーズンにもかかわらずテーマパークの客足がここ数十年で最低に落ち込み、業績低迷への警戒感から売られた。メディアのフォックス(FOX)は最近の視聴者数の減少がリスクになると指摘し、アナリストが同社株の投資判断を引き下げたため下落。

FRBのバー副議長は今後発表する予定となる銀行資本規制の見直しにおいて、総資産1000億ドル以上の銀行に対して資本増強を求めることになるとの見通しを示した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:米インフレ鈍化期待で長期金利低下、ドル続落

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、142円51銭へ強含んだのち141円28銭まで下落し、141円32銭で引けた。連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げを織り込む動きに一時ドル買いが強まったものの、NY連銀調査で1年のインフレ期待率の低下が明らかになったほか、中古車価格の下落などを材料にインフレ鈍化を想定する米国債買いが強まり、金利が低下に転じるとドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは、1.0944 ドルへ下落後、1.1001ドルまで上昇し、引けた。ユーロ・円は156円01銭まで強含んだのち、155円33銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2751ドルへ下落後、1.2850ドルへ上昇した。ドル・スイスは0.8918フランへ上昇後、0.8852フランまで下落した。


■NY原油:弱含みで72.99ドル、ポジション調整的な売りが増える

NY原油先物8月限は弱含み(NYMEX原油8月限終値:72.99 ↓0.87)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は、前営業日比-0.87ドル(-1.18%)の72.99ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは72.67ドル-74.15ドル。米国市場の中盤にかけて74.15ドルまで買われたが、ポジション調整的な売りが増えたことによって72.67ドルまで下げた。通常取引終了後の時間外取引では主に73ドルを挟んだ水準で推移し、やや下げ渋った。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.66ドル +0.13ドル(+0.46%)
モルガン・スタンレー(MS) 83.40ドル +0.04ドル(+0.05%)
ゴールドマン・サックス(GS)316.47ドル +1.30ドル(+0.41%)
インテル(INTC) 32.74ドル +0.89ドル(+2.79%)
アップル(AAPL) 188.61ドル -2.07ドル(-1.09%)
アルファベット(GOOG) 116.87ドル -3.27ドル(-2.72%)
メタ(META) 294.10ドル +3.57ドル(+1.23%)
キャタピラー(CAT) 248.81ドル +3.63ドル(+1.48%)
アルコア(AA) 34.14ドル +0.05ドル(+0.15%)
ウォルマート(WMT) 154.88ドル +1.39ドル(+0.91%)
《ST》

 提供:フィスコ

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