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【市況】伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 7月2日版

日経平均は週明け後に上値を抑えられて天井型形成へ向かう公算
1. NYダウは6月16日高値3万4588ドル以上の上値余地が限られる公算
 3月5日配信の本コラムでは、「 NYダウが3月に1月の安値を更新している年は、1990年から2022年の33年間中9回で、1994年、2000年、2001年、2003年、2004年、2007年、2009年、2011年、2020年がその動きになっている。これらの年は特殊事情で3月に年間の最安値をつけて上昇を開始した2003年、2009年、2020年を除いた6回で、年明け後の価格が上昇してから下げるパターン、年明け後にすぐに下げるパターンのどちらであっても、だいたい3月までにつける高値が意識される動きとなっている。また、8月、9月に3月の安値以下へ下げる動きが表れている」と紹介しました。
 本年のNYダウは、3月15日に3万1429ドルで押し目をつけた後、上値を試す動きへ入り、6月16日に3万4588ドルをつけて、1月の高値3万4342ドルを超えて年間の最高値を更新しています。
 前述した経験則を考慮するなら、本年は7月に3万4342ドルが意識される格好で、上値の重い場所を確認する作業を経過すると考えられます。その後、8月、9月のどちらかで3月の安値3万1429ドルを割る程度まで下げる動きになる公算です。
 図1は、NYダウの日足と7月の想定できる展開になります。
 7月が下値堅く推移するか否かにかかわらず、週明け後は6月16日の高値3万4588ドル前後ですぐに上値を抑えられる公算です。
 週明け後に上値を抑えられず、目先、上昇を継続する場合、7月3日~7日に7月の最高値をつける展開になると考えられます。
図1 NYダウ(日足)と7月の予想線
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