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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):NTT、fonfun、エレメンツ

NTT <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本電信電話 <9432>  171.2円  -5 円 (-2.8%)  本日終値
 NTT<9432>は物色人気継続。7月1日付で株式25分割を行うが、きょうは権利落ち日で分割後の株価で取引が行われている。株価は170円台で売り買いを交錯させているが、最小2万円以下の資金で株主となることが可能となり、会社側が腐心する株主層の拡大に向けた期待が高まっている。市場筋が注目しているのは、同社の株主優待で、2年以上という制約付きながら100株以上の株主を対象に、共通ポイントサービスの「dポイント」を1500~3000ポイント付与するというもの。「2万円以下でもこの株主優待権利を確保できるということは、実質配当利回りで考えても非常に魅力的で長期株主の獲得に寄与しそうだ」(ネット証券マーケットアナリスト)という声が出ている。

■カネカ <4118>  4,007円  -29 円 (-0.7%)  本日終値
 カネカ<4118>は朝高後に値を消す展開。株価は一時4098円まで上昇し年初来高値を更新したが、上値では利益確定の売りに押された。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は28日、同社株のレーティングの「オーバーウエート」を継続するとともに、目標株価を5600円から6100円に引き上げた。中期経営計画説明会では、ライフサイエンス系事業で稼ぐことを明確にしたが、同事業が好調だった06年3月期に過去最高益を計上しており、同証券ではこの方向性は正しいと評価。また、24年5月稼働予定で北海道に医療機器の新工場を建設している。この新工場では閉塞性動脈硬化症(ASO)の治療に用いる「レオカーナ(吸着型血液浄化器)」などを製造。同工場が軌道に乗れば、Medical事業の売上高営業利益率は30%を超えると予想している。

■ソフトバンク <9434>  1,541.5円  -8.5 円 (-0.6%)  本日終値
 ソフトバンク<9434>は後場に入り、一時下げ幅を縮小させる動きをみせた。日本経済新聞電子版がこの日午後2時ごろ、「ソフトバンクグループ(SBG)の国内通信子会社ソフトバンクは生成AI(人工知能)を独自開発する」と報じており、これが買い手掛かりとなった。

■ニチリョク <7578>  283円  +56 円 (+24.7%)  本日終値
 ニチリョク<7578>が大幅続伸し新値追い。同社は28日、檀家ではない人でも寺院の本堂で葬儀を執り行うことができる新サービス「本堂葬儀」の提供を7月1日から開始すると発表。本堂葬儀は、歴史ある寺院の本堂で、寺院の宗派の法式に則って執り行う葬儀。現在、提携寺院は東京を中心とした首都圏で3寺あり、今後は協賛寺院を拡大していく予定だとしている。

■fonfun <2323>  490円  +80 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値
 fonfun<2323>がストップ高。28日の取引終了後、サイブリッジ合同会社(東京都品川区)によるTOB(株式公開買い付け)が成立したと発表した。同社の特別関係者であるサイブリッジコーポレーションの議決権数の割合とあわせると50%を超え、筆頭株主となる。あわせて、サイブリッジ合同会社の100%持ち分保有者であるサイブリッジホールディングスの代表取締役の水口翼氏が、同日付でfonfunの社長に就任した。サービス販路の拡大や、協業の進展効果などを見込んだ買いが集まったようだ。

■ELEMENTS <5246>  778円  +100 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値
 ELEMENTS<5246>がストップ高。同社は28日、東京ニュービジネス協議会(東京都港区)が主催する「第17回IPO大賞」を受賞したと発表しており、好材料視された。IPO大賞は、株式の上場で日本経済の活性化に貢献している、または牽引役となっている企業を顕彰。それによりその意義を世間に広報するとともに、ニュービジネスやベンチャー企業の振興と育成に寄与することを目的に06年度に創設された制度。今回同社は、生体認証による本人確認をスマートフォンなどで可能としたことで、本人確認にかかっていた費用や期間の大幅な短縮を実現し業界を牽引している実績と、今後も個人認証分野における需要の高まりに伴い、更なる堅実な成長が予想される点が評価されたとしている。

■バルニバービ <3418>  1,553円  +158 円 (+11.3%)  本日終値
 バルニバービ<3418>が急騰。28日の取引終了後、株主優待制度の変更を発表した。7月末基準日分から、保有株数1000株までは100株ごとに優待の額面金額を引き上げて、優待利回りを一律とする。制度変更を好感した買いが入ったようだ。新たな優待内容では、対象店舗で利用可能な電子チケットや同社が手掛けるサイトでの割引コード、または同社オリジナル商品の組み合わせ選択式とする。1000株保有の場合、年単位ではこれまで8000円分の優待券を贈呈していたが、新たな制度においては、電子チケットでは3万円分が付与されることとなる。優待の実施回数は年2回から年1回に変更する。一方、100株以上長期保有する株主に対しては、年4回の応募式抽選会を開催するという。

■ホクシン <7897>  145円  +13 円 (+9.9%)  本日終値
 ホクシン<7897>が急動意。同社はこの日、廃棄衣類を用いたリサイクルボードの量産試験に成功したと発表。これが材料視され買われた。環境配慮型素材の研究開発を手掛けるワークスタジオ(東京都新宿区)が開発した廃棄衣類繊維を原料とする繊維リサイクルボード「PANECO(パネコ)」に関し、ホクシンのMDF(中密度繊維板)製造ラインを使用して量産試験を行ったという。今回の成功は、ファッション産業や繊維産業のサーキュラーエコノミーを大きく先進させる可能性を持つとしている。

■データセクション <3905>  386円  +31 円 (+8.7%)  本日終値
 データセクション<3905>が急動意。リテールマーケティング支援とビッグデータ分析を二本柱とするが、人工知能(AI)を活用した販促支援を強みとしており、海外でも積極展開している。AI関連株の一角として注目を集めるなか、株価300~400円台という値ごろ感から上値を見込んだ個人投資家マネーの参戦が活発となっている。そうしたなか、前日取引終了後に「事業計画及び成長可能性に関する事項」を発表、データ分析力やAIによる解析技術をもとに顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化を推進し、成長戦略にも言及。年度は明らかにしていないが、「選択と集中」から「拡大投資」フェーズへの移行で売上高100億円以上(前期実績は19億2500万円)を目指すとしている。なお、きょう午前10時から株主総会が行われている。

●ストップ高銘柄
 テスホールディングス <5074>  887円  +137.1 円 (+18.3%) ストップ高   本日終値
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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