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【市況】ダウ平均は5日続落 タカ派な中銀に景気後退への懸念が再燃=米国株後半

NY株式23日(NY時間15:31)
ダウ平均   33730.41(-216.30 -0.64%)
ナスダック   13500.98(-129.63 -0.95%)
CME日経平均先物 32700(大証終比:+30 +0.09%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は5日続落。今週はパウエルFRB議長の議会証言や英中銀の予想外の大幅利上げがあったが、従来よりもタカ派なシグナルが出されたと受け止められている。それにより株式市場では景気後退への懸念が再燃している状況。

 先週のFOMCの金利見通しでは年内あと2回の利上げが示唆されていたが、市場はあと1回と見ていた。しかし、今週のパウエル議長の議会証言を経て、あと2回の利上げ観測が強まっている。インフレとの闘いがまだ終わっていない兆候を強めたことで、世界中の投資家が安全資産にシフトしているようだ。

 一部からは「FRBの追加利上げは米経済を緩やかな景気後退に導く。基本シナリオは景気後退で、それは年末に始まると考えている。すでに成長鈍化の兆しが見え始めており、先を見ている市場はそれを反映させ始めると思う」との声も聞かれた。

 また、ストラテジストからは「株式市場の最悪期は過ぎ去ったと考えは自身の見解ではない。米国株は今後2カ月間、上昇よりも下降に直面する可能性が高い。銀行と商業用不動産に悪い不況の波動があるからだ」との指摘も聞かれた。

 今週のダウ平均は4週間ぶりの週足陰線で終りそうな気配が高まっている。

 リチャード・ブランソン氏率いる宇宙旅行のヴァージン・ギャラクティック<SPCE>が大幅安。複数の金融機関と4億ドル相当の長期的な普通株発行による増資計画を締結した。

 学生ローンのソーファイ・テクノロジーズ<SOFI>が続落。アナリストが「売り」でカバレッジを開始し、目標株価を5ドルとした。

 スポーツ用品のアンダーアーマー<UAA>が下落。アナリストが投資判断を「中立」に引き下げ、目標株価も従来の12ドルから8ドルに引き下げた。

 トゥルーパニオンが大幅反発 カリフォルニア州とニューヨーク州がペット保険の料率の引き上げを承認した。

 米中古車販売のカーマックス<KMX>が決算を受け上昇。取引開始前に3-5月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。

 経営コンサルタントのアクセンチュア<ACN>が5日続落。前日は決算でブッキングが予想を下回ったことから売りが優勢となっていたが、きょうはアナリストによる投資判断の「中立」への引き下げが伝わっている。目標株価も従来の325ドルから300ドルに引き下げた。

 人工知能(AI)のC3・ai<AI>が大幅に5日続落。同社は投資家説明会を開催し、アナリストからは変曲点のタイミングが依然として不透明だとの指摘が出ていた。

 海洋ロボットのノーティカス・ロボティクス<KITT>が大幅高。同社は世界最大級のエネルギー会社ペトロブラス社とオフショア活動をサポートする契約を締結した。

 ビットコインのマイニングを手掛けるビット・デジタル<BTBT>が上昇。アイスランドでの採掘能力を拡大するために既存契約を修正した。

ヴァージン・ギャラクティック<SPCE> 4.37(-0.95 -17.86%)
ソーファイ<SOFI> 8.24(-0.25 -2.94%)
アンダーアーマー<UAA> 7.14(-0.22 -2.93%)
トゥルーパニオン<TRUP> 22.77(+2.21 +10.75%)
カーマックス<KMX> 85.98(+7.66 +9.78%)
アクセンチュア<ACN> 298.49(-8.76 -2.85%)
C3・ai<AI> 33.11(-4.33 -11.56%)
ノーティカス<KITT> 2.23(+0.25 +12.54%)
ビット・デジタル<BTBT> 4.35(+0.23 +5.46%)

アップル<AAPL> 186.89(-0.11 -0.06%)
マイクロソフト<MSFT> 335.90(-3.81 -1.12%)
アマゾン<AMZN> 129.55(-0.60 -0.46%)
アルファベットC<GOOG> 123.12(-0.75 -0.61%)
テスラ<TSLA> 255.55(-9.07 -3.43%)
メタ・プラットフォームズ<META> 285.86(+0.98 +0.34%)
AMD<AMD> 110.87(+0.17 +0.15%)
エヌビディア<NVDA> 423.88(-6.37 -1.48%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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