日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
21日の東京株式市場は主力株中心に売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は反落する公算が大きい。前日の欧州株市場では主要国をはじめほぼ全面安商状だったほか、3連休明けとなった米国株市場でもNYダウが一時380ドルに達する下落をみせるなどリスク回避ムードの強い地合いだった。この日発表された5月の米住宅着工件数が市場コンセンサスを大きく上回る伸び率を示し、FRBによる金融引き締めが長期化することへの警戒感が強まり市場のセンチメントを冷やす格好となった。21日にパウエルFRB議長の米下院での議会証言を控え、この内容を見極めたいとの思惑も買い手控え感を助長している。中国人民銀行の利下げについても織り込み済みで、引き下げが小幅にとどまったことでこれを好感する動きは見られなかった。東京市場でも欧米株が軒並み安だったことを受け、目先利食い急ぎの動きが表面化しそうだ。日経平均株価は3万3000円台前半で終日軟調に推移する公算が大きい。中国経済の減速が意識されるなか、取引時間中は上海株市場や香港株市場の動向などに影響を受ける可能性もある。
20日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比245ドル25セント安の3万4053ドル87セントと続落。ナスダック総合株価指数は同22.277ポイント安の1万3667.294だった。
日程面では、きょうは日銀金融政策決定会合の議事要旨開示(4月27~28日開催分)、5月の訪日外国人客数など。また、通常国会の会期末にあたる。海外では5月の英消費者物価指数(CPI)、ブラジル中銀の政策金利発表など。
出所:
MINKABU PRESS