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【市況】株価指数先物【寄り前】 押し目買い意欲は強く、ショートカバーが入りやすい需給状況


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 33600 +50 (+0.14%)
TOPIX先物 2299.0 +1.0 (+0.04%)
シカゴ日経平均先物 33490 -60
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウが下落した一方で、 S&P500ナスダックは上昇。米連邦準備理事会(FRB)は大方の予想通り、米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決めた。その後発表されたFOMC参加メンバーらによる最新の経済・金利予測では、年内に0.25%の利上げ2回を織り込む水準に切り上がったことで利上げ長期化への懸念が高まり、NYダウは一時430ドル近く下げる場面があった。しかし、パウエルFRB議長が会見で、7月の利上げ再開を明確にしなかったことで、会見中に下げ幅を縮めた。

 個別では生成AI向けの半導体を投入すると発表したアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が2%を超える上昇となるなど半導体株の一角が買われ、ナスダックは5営業日続伸。SOX指数は連日で1%を超える上昇となった。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、運輸が上昇した半面、ヘルスケア機器・サービス、銀行、エネルギーの弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比60円安の3万3490円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは、日中大阪比130円高の3万3680円で始まり、一時3万3760円まで買われる場面が見られた。買い一巡後は利益確定が強まり下げに転じると、米国市場の取引開始後に3万3330円まで売られた。その後持ち直し、3万3440円~3万3540円辺りで保ち合ったが、中盤にかけて3万3220円まで下げ幅を広げた。ただし、終盤にかけてショートカバーが強まり、3万3600円とプラスに転じてナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや利食い先行で始まることになりそうだ。日経225先物は、パウエルFRB議長の発言や参加メンバーの金利予測を受けて、ナイトセッションで荒い値動きとなった。しかし、終盤にかけての切り返しを見る限りでは押し目待ち狙いの買い意欲は強く、これに伴ってショートカバーが入りやすい需給状況であろう。値幅が出やすいなか、軟化する局面ではショートが積み上がるとみられるが、その後のショートカバーを狙った押し目狙いでのロング対応に向かわせよう。

 日経225先物は、3万3530円辺りに位置するボリンジャーバンドの+2σを挟んだ値動きとなり、+2σを上回って終えた。過熱感を警戒しつつも、切り上がるバンドに沿ったトレンド形成が意識されよう。オプション権利行使価格では3万3250円~3万3750円での推移だったが、+2σ水準での底堅さが見られると、3万3500円~3万4000円のレンジが意識されてくると考えられる。

 VIX指数は13.88に低下した。再び14.00を下回り、9日に付けた13.50に接近するなか、リスク選好の流れとなろう。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.59倍だった。前日に2022年8月高値の14.58倍を超えてきたことで、いったんはNTロングを巻き戻す動きも見られたが、14.55倍まで下げた後に14.62倍まで切り返す場面が見られた。米国で半導体株の強い値動きが目立っていることもあり、方向性としてはNTロングが有効だろう。

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