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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ゼオン <日足> 「株探」多機能チャートより

■ゼオン <4205>  1,419.5円 (-122.5円、-7.9%)

 東証プライムの下落率トップ。日本ゼオン <4205> [東証P]が5日ぶりに急反落。7日、27年3月期を最終年度とする中期経営計画(第2フェーズ)を発表し、配当性向について30%以上を維持する方針を示した。ただ、前期実績と今期見通しの配当性向が高水準なこともあって、物足りないと受け止めた向きの売りが先行した。利益成長にあわせた株主還元の拡大を目指すとし、配当性向以外では安定的・継続的な配当の実施、市況や資金需要などを勘案した機動的な自己株式の取得を掲げた。最終年度の業績目標については売上高5100億円(今期予想3990億円)、営業利益580億円(同240億円)とした。

■ジャムコ <7408>  1,385円 (-65円、-4.5%)

 東証プライムの下落率9位。ジャムコ <7408> [東証P]が大幅続落。米航空機大手のボーイング <BA> が787ドリームライナーについて、航空会社への納入に遅れが発生する可能性があることを明らかにしたと米国時間6日に伝わった。一部の部品に欠陥がみつかったためという。航空機向けの厨房設備を手掛ける同社に対しては、生産の停滞による今後の業績へのネガティブな影響を警戒した売りが出たようだ。航空機向けチタンの製造販売を展開する大阪チタニウムテクノロジーズ <5726> [東証P]も冴えない値動きとなった。

■アドテスト <6857>  17,250円 (-680円、-3.8%)

 アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅続落。そのほか、レーザーテック <6920> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]など半導体製造装置の主力株が総じて大きく売られた。前日6日の米国株市場ではエヌビディア <NVDA> は軟調だったものの、インテル <INTC> が3.7%高に買われたほか、アドバンストマイクロデバイシズ <AMD> が5.3%高と大幅高に買われるなど半導体セクターは強い銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反発に転じた。東京市場においてもこれは追い風材料だが、半導体主力銘柄は5月以降の上昇が急ピッチであったことで目先高値警戒感も拭えず、売りが目立った。

■ヤマトHD <9064>  2,553.5円 (-62円、-2.4%)

 ヤマトホールディングス <9064> [東証P]が5日ぶりに反落した。5月の小口貨物取扱実績を6日に発表した。宅急便と宅急便コンパクト、EAZYの取扱実績は前年同月比1.3%減の1億4417万5315個となった。前年同月割れとなったことを嫌気した売りが出たようだ。一方、ネコポスは同4.0%増。クロネコDM便は同3.5%増となった。

■ファストリ <9983>  34,010円 (-740円、-2.1%)

 ファーストリテイリング <9983> [東証P]が5日ぶりに反落。株価は一時3万5270円まで上昇し年初来高値を更新した後、全体相場の下落とともに売りに押された。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を3万2700円から3万7300円に引き上げた。23年8月期の連結営業利益は3414億円から3665億円(会社予想3600億円)に増額した。第2四半期(22年9月-23年2月)実績が上振れたことを反映したほか、海外ユニクロ事業を増額した。同証券では海外が牽引し2ケタ成長が期待できる大型株とみており、「やはりコア保有銘柄」と評価している。

■コムシスHD <1721>  2,760.5円 (-55.5円、-2.0%)

 コムシスHD <1721> [東証P]が5日ぶりに反落。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価を「1」から「2」に引き下げた。目標株価は2750円で据え置いた。直近の株価上昇や今後の見通しを踏まえて投資評価を見直した。24年3月期の連結営業利益は従来予想から30億円減額し330億円(会社予想340億円)とした。(1)通信キャリアの設備投資抑制を踏まえてNTTグループおよび新規事業者(NCC)の受注高や完成工事高想定を減額(2)23年3月期実績を踏まえITソリューションおよび社会システム関連の受注高や完成工事高想定を減額している。通信キャリア向け工事の減少で業績は苦戦しているものの、総還元性向70%を目安とする高水準の株主還元が株価の下支え要因とみており、NTTモバイル工事の増加タイミングに注目している。

■スミダコーポ <6817>  1,315円 (-23円、-1.7%)

 スミダコーポレーション <6817> [東証P]が続落。7日、5月22日に発表した公募増資と株式売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は1293円で決まっており、株価は1320円前後で推移していることから公募・売り出しに応じた投資家は利益が乗っている格好だ。このため、利益確定売りも流入した様子となった。

※7日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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