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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 朝方はヘッジ対応の買いで始まるが、その後ヘッジ外しに伴う売りが集中


大阪6月限
日経225先物 31870 -550 (-1.69%)
TOPIX先物 2203.0 -27.5 (-1.23%)

 日経225先物(6月限)は前日比550円安の3万1870円で取引を終了。寄り付きは3万2590円と、シカゴ日経平均先物(3万2645円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。ヘッジ対応の買いが入りやすい需給状況のなか、現物の寄り付き直後には3万2710円まで買われ、ナイトセッションで付けた高値を上回った。しかし、買い一巡後は一転してショートが強まり、前場中盤に下落に転じると、一時3万1990円まで売られた。その後、ランチタイムで3万2290円まで買い戻されたものの、後場に入り再び3万2000円を割り込むと、終盤にかけて下げ幅を広げ、3万1850円まで売られる場面が見られた。

 日経225先物は買い一巡後のこう着は想定されていたが、節目の3万2500円割れ辺りから、ショートが勢いを増した。下へのバイアスが強まったことでヘッジ外しに伴うショートが入りやすく、前場中盤には3万1990円まで売られたが、いったんは売り一巡から買い戻しに向かわせた。しかし、ランチタイムの戻り高値を超えられず戻りの鈍さが意識されるなか、日銀の植田和男総裁の発言をきっかけにアルゴリズムが発動し、再び売られる流れとなったようだ。先物市場は6月限の先物・オプション特別清算指数算出(SQ)を控えて、朝方はヘッジ対応の買いで始まり、その後はヘッジ外しに伴う売りが集中した。

 なお、植田総裁は衆院財務金融委員会で、大規模緩和で買い入れていたETFについて「処分の具体的な方法に言及するのはまだ早い」と述べた。ニュースのヘッドラインの「ETFの処分議論」にアルゴが反応したとみられている。

 ともあれ、日経225先物は朝方のボリンジャーバンドの+2σ突破からの大幅な調整により、今度は支持線として機能している+1σに接近してきた。SQを前に積極的な売買は手控えられるだろうが、荒い値動きながらロールオーバーは進んでいると考えられ、同水準は押し目狙いのポイントになりそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.46倍に低下した。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株などが日経平均型の重荷となったが、NT倍率はボリンジャーバンドの+1σ水準で下げ渋っており、スタンスはバランスを狙ったNTロングでの対応とみておきたい。

 手口面では、日経225先物はゴールドマンが9360枚、大和が3750枚、ソジェンが2120枚、三菱UFJが1960枚、JPモルガンが1900枚程度の売り越しに対して、野村が10060枚、ABNアムロが5240枚、HSBCが4660枚、BNPパリバが3130枚、シティが1490枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はバークレイズが10290枚、みずほが5920枚、JPモルガンが5080枚、ゴールドマンが4770枚、シティが4760枚程度の売り越しに対して、野村が1万1670枚、BNPパリバが10050枚、ソジェンが6750枚、HSBCが3510枚程度の買い越しだった。いずれもロールオーバーが中心である。

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