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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アドテスト、ヤマトHD、ファストリ

アドテスト <日足> 「株探」多機能チャートより
■アドバンテスト <6857>  17,250円  -680 円 (-3.8%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力株は総じて売り買い交錯の展開にある。前日の米国株市場ではエヌビディア<NVDA>は軟調だったものの、インテル<INTC>が3.7%高に買われたほか、アドバンストマイクロデバイシズ<AMD>が5.3%高と大幅高に買われるなど半導体セクターは強い銘柄が目立ち、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反発に転じた。東京市場においてもこれは追い風材料だが、半導体主力銘柄は5月以降の上昇が急ピッチであったことで目先高値警戒感も拭えず、足もとでは強弱観が対立している。

■ヤマトホールディングス <9064>  2,553.5円  -62 円 (-2.4%)  本日終値
 ヤマトホールディングス<9064>が5日ぶりに反落した。5月の小口貨物取扱実績を6日に発表した。宅急便と宅急便コンパクト、EAZYの取扱実績は前年同月比1.3%減の1億4417万5315個となった。前年同月割れとなったことを嫌気した売りが出たようだ。一方、ネコポスは同4.0%増。クロネコDM便は同3.5%増となった。

■ファーストリテイリング <9983>  34,010円  -740 円 (-2.1%)  本日終値
 ファーストリテイリング<9983>が5日ぶりに反落。株価は一時3万5270円まで上昇し年初来高値を更新した後、全体相場の下落とともに売りに押された。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を3万2700円から3万7300円に引き上げた。23年8月期の連結営業利益は3414億円から3665億円(会社予想3600億円)に増額した。第2四半期(22年9月~23年2月)実績が上振れたことを反映したほか、海外ユニクロ事業を増額した。同証券では海外が牽引し2ケタ成長が期待できる大型株とみており、「やはりコア保有銘柄」と評価している。

■コムシスHD <1721>  2,760.5円  -55.5 円 (-2.0%)  本日終値
 コムシスホールディングス<1721>が5日ぶりに反落。SMBC日興証券は6日、同社株の投資評価を「1」から「2」に引き下げた。目標株価は2750円で据え置いた。直近の株価上昇や今後の見通しを踏まえて投資評価を見直した。24年3月期の連結営業利益は従来予想から30億円減額し330億円(会社予想340億円)とした。(1)通信キャリアの設備投資抑制を踏まえてNTTグループおよび新規事業者(NCC)の受注高や完成工事高想定を減額(2)23年3月期実績を踏まえITソリューションおよび社会システム関連の受注高や完成工事高想定を減額している。通信キャリア向け工事の減少で業績は苦戦しているものの、総還元性向70%を目安とする高水準の株主還元が株価の下支え要因とみており、NTTモバイル工事の増加タイミングに注目している。

■スミダコーポレーション <6817>  1,315円  -23 円 (-1.7%)  本日終値
 スミダコーポレーション<6817>が続落。この日、5月22日に発表した公募増資と株式売り出しの受渡日を迎えた。発行・売り出し価格は1293円で決まっており、株価は1320円前後で推移していることから公募・売り出しに応じた投資家は利益が乗っている格好だ。このため、利益確定売りも流入している様子だ。

■FLネット <9241>  1,371円  +300 円 (+28.0%) ストップ高   本日終値
 フューチャーリンクネットワーク<9241>がストップ高に買われ、年初来高値を更新した。6日の取引終了後、地域情報プラットフォーム「まいぷれ」において、ローカルマーケティング支援を目的とした情報発信アウトソーシングサービスの販売を開始すると発表した。地域事業者のSEO(検索エンジン最適化)対策やSNS運用を代行するサービスとあって、事業への好影響を期待した買いが入ったようだ。今年夏ごろにサービスの全国展開を予定する。月額3万円から8万円のサブスクリプションプランで、「まいぷれ」の既存顧客の単価向上などにより、同社の収益力向上に寄与するとしている。

■CIJ <4826>  644円  +100 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 CIJ<4826>に投資マネーが集中。日立製作所<6501>とNTTデータ<9613>の大手IT企業2社を主要顧客とするシステム受託開発企業だが、人工知能(AI)分野のソリューションでも強みを発揮している。ディープラーニングのアルゴリズムをさまざまな業務システムの予測機能に適用するほか、生産性向上を目的としたサービス開発にもAIを活用している。また、AIロボットソリューションでも実績が高く、同社が手掛ける自律移動型サービスロボット「AYUDA」は音声対話の受付や自律移動による道案内、更に顔認識による調査など、人間とロボットの共生をテーマに今後の需要獲得に期待がかかる。

■キューブ <7112>  1,099円  +150 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値
 キューブ<7112>が続急伸。6日の取引終了後、直営店における5月度の月次売上高速報を発表した。既存店売上高は前年同月比6.6%増となった。前年同月を上回るのは5カ月ぶりとあって、業況の回復基調を評価した買いが入ったようだ。全店ベースでは同19.6%増と大きく伸びた。4月下旬に開店した大型路面店である青山店が売り上げの増加に寄与したほか、同店の開店にあわせた追加商品投入などの効果も出た。ゴルフブームはコロナ禍における過熱感が落ち着きつつあるとしながらも、行動制限の解除とインバウンド需要の高まりなどを背景に、同社の想定通りに推移しているとしている。

■サークレイス <5029>  817円  +96 円 (+13.3%) 一時ストップ高   本日終値
 サークレイス<5029>が一時ストップ高に買われ、年初来高値を更新した。6日、同社のSaaS型クラウドサービス「Circlace」とチャットGPTを連携し、問い合わせ業務などを中心に社内の業務効率化に向けた取り組みを開始したと発表。このなかで製品版のCirclaceについて、生成AIの実装など最新テクノロジーを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)の提供を視野に入れ開発を進めていくとしており、今後のサービス拡大への思惑を広げる格好となったようだ。サークレイスは自社SaaS製品のほか、米セールスフォース<CRM>製品などをもとにしたクラウドソリューションを手掛けている。今回の社内業務効率化では、Circlace上に蓄積された問い合わせや社内規定などのデータとチャットGPTを連携させる。社内情報の検索に掛かる時間などの効率化を図りながら、活用方法を模索していくとしている。

■RPAホールディングス <6572>  432円  +46 円 (+11.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 RPAホールディングス<6572>が全体地合い悪のなか逆行高、4月19日につけた年初来高値450円を視界に入れてきた。人工知能(AI)関連株の物色人気が広がっているが、今後の普及局面でカギを握るのがホワイトカラー業務へのAIの活用で、同社はその関連有力株として頭角を現している。同社が手掛ける事務作業代行ソフト『BizRobo(ビズロボ)!』は高速でルーティーンワークをこなすことで、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)化の一翼を担う。業績も24年2月期は急回復が見込まれており、営業利益は前期比64%増の5億円予想。400円台の株価には値ごろ感があり、個人投資家も参戦しやすい。

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