【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ファーマF、立花エレ、ローム
ファーマF <日足> 「株探」多機能チャートより
ファーマフーズ<2929>は大口の買い注文に値がつかず、カイ気配スタートで大幅高。きょうで3連騰となる。機能性食品や化粧品の通販を主力展開するが足もとの業績は絶好調に推移している。5日取引終了後に発表した23年7月期第3四半期(22年8月~23年4月)決算は営業利益が前年同期比75%増の16億3400万円と急拡大、通期計画の11億9100万円を大幅に超過した。BtoB事業、BtoC事業、バイオメディカル事業など全セグメントが増収となり収益を押し上げている。これがポジティブサプライズとなり、投資資金の流入を誘っている。
■立花エレテック <8159> 2,671円 +438 円 (+19.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
立花エレテック<8159>がカイ気配スタート。5日の取引終了後、26年3月期までの3年間で300万株(発行済み株式総数の12%)の自己株式を取得すると発表しており、好感されたようだ。26年3月期までの各年度ベースで、総還元性向は50%以上を目指す。事業成長とともに、資本効率の向上と株主還元の強化を図り、PBR(株価純資産倍率)を1倍超とすることを目指す。資本政策の一環として、同社は24年3月31日までの間、取得総数100万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.00%)、取得総額30億円を上限とする自社株買いの実施も公表した。
■稲葉製作所 <3421> 1,682円 +200 円 (+13.5%) 11:30現在
稲葉製作所<3421>が4連騰し13年5月以来約10年1カ月ぶりの高値となっている。5日の取引終了後、23年7月期の連結業績予想について、売上高を418億4000万円から424億円(前期比8.3%増)へ、営業利益を18億3000万円から27億4000万円(同45.0%増)へ、純利益を16億3000万円から21億4000万円(同40.8%増)へ上方修正したことが好感されている。売上高が概ね順調に推移していることに加えて、材料、エネルギー価格の高騰に対して販売価格への転嫁を進めたことや、生産・物流コストの削減に努めたことなどが寄与した。
■内田洋行 <8057> 5,680円 +360 円 (+6.8%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
内田洋行<8057>が4連騰し年初来高値を更新している。5日の取引終了後、23年7月期の連結業績予想について、売上高を2360億円から2420億円(前期比9.1%増)へ、営業利益を68億円から77億円(同2.4%減)へ、純利益を48億円から53億円(同18.4%増)へ上方修正したことが好感されている。第3四半期に続き、民間分野での大手企業向けICT需要やオフィス環境需要が順調に推移していることに加えて、公共分野での教育ICT事業も想定を上回って推移していることが要因としている。同時に発表した第3四半期累計(22年7月21日~23年4月20日)決算は、売上高1786億8100万円(前年同期比14.5%増)、営業利益84億7800万円(同10.8%増)、純利益58億8200万円(同32.9%増)だった。
■平田機工 <6258> 7,940円 +490 円 (+6.6%) 11:30現在 東証プライム 上昇率9位
平田機工<6258>は大幅高で4日続伸し、年初来高値を更新している。5日の取引終了後、電気自動車(EV)関連設備の大型案件を受注したと発表しており、好材料視されている。受注したのはEV用ドライブユニット(EDU)組み立て設備で、受注金額は80億円超。工事の進捗に応じて順次売り上げを計上する予定という。なお、受注金額の一部は24年3月期業績に反映するが、一部は来期以降の業績に寄与するとしている。
■ローム <6963> 12,570円 +390 円 (+3.2%) 11:30現在
ローム<6963>が続伸し、18年1月以来約5年5カ月ぶりの高値となっている。5日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位の水準の引き下げにより、株式の流動性の向上や投資家層の更なる拡大を図るのが狙い。効力発生日は10月1日。
■クスリアオキ <3549> 7,325円 +136 円 (+1.9%) 11:30現在
クスリのアオキホールディングス<3549>は反発した。5日の取引終了後、5月度の月次営業速報を発表。既存店売上高は前年同月比9.3%増と増収基調を継続しており、これを評価した買いが入ったようだ。既存店の客数は同5.6%増、客単価は同3.5%増と、引き続き伸長した。全店ベースの売上高は同19.0%増だった。
■デジタルガレージ <4819> 4,050円 +55 円 (+1.4%) 11:30現在
デジタルガレージ<4819>が3日続伸している。5日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好材料視されている。上限を160万株(発行済み株数の3.47%)、または50億円としており、取得期間は6月6日から11月30日まで。機動的かつ柔軟な資本政策の一環として実施するとしている。
■ジンズホールディングス <3046> 3,100円 +40 円 (+1.3%) 11:30現在
ジンズホールディングス<3046>がしっかり。5日の取引終了後に発表した5月度の月次売上状況(速報)で、既存店売上高が前年同月比3.1%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。4月27日に発売した「SESAME STREET(セサミストリート)」とコラボレーションしたメガネ「JINS×SESAME STREET」が好評を博したほか、先月に引き続き、紫外線量によってカラー濃度が変更する調光レンズや、レンズの表面だけでなく裏面から反射して入る紫外線を効果的にカットする「UV ダブルカットレンズ」をはじめとした外出に即したオプションレンズの売り上げが伸長した。なお、全店売上高は同6.2%増だった。
■ispace <9348> 1,501円 -136 円 (-8.3%) 11:30現在
ispace<9348>が急反落した。東京証券取引所が5日の取引終了後、信用取引による新規の売り付け及び買い付けに係る委託保証金率を6日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする臨時措置を実施すると発表した。信用取引による取引負担の増加で、個人投資家からの資金流入が細るとの懸念から売りが膨らんだようだ。日本証券金融も貸借取引自己取引分及び非清算参加者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を6日売買分から50%(同20%)にすると発表した。
■マネックスグループ <8698> 498円 -12 円 (-2.4%) 11:30現在
マネックスグループ<8698>が軟調。米国時間5日にビットコイン相場が急落したことを受け、仮想通貨関連株の一角に売りが膨らんでいる。セレス<3696>が安く、GMOフィナンシャルホールディングス<7177>も冴えない。米証券取引委員会(SEC)が同日、暗号資産(仮想通貨)交換所最大手のバイナンスと、同社のチャンポン・ジャオ最高経営責任者(CEO)らを提訴したと伝わった。SECはバイナンスが米国以外で運営する交換所を通じ、顧客を違法に勧誘したなどと主張しているという。仮想通貨市場には動揺が広がり、ビットコイン相場の急落につながった。
■アドバンテスト <6857> 17,925円 -405 円 (-2.2%) 11:30現在
アドバンテスト<6857>は売り優勢で始まったものの、レーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>などは前日終値近辺でもみ合うなど、半導体製造装置関連の主力株は強弱観を対立させる展開となっている。前日の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が続落、半導体や人工知能(AI)関連の指標株として注目を浴びているエヌビディア<NVDA>やゴーグル型新端末を発表したアップル<AAPL>なども冴えない動きとなった。東京市場では生成AI関連の最右翼として5月相場で株価を大きく上昇させたアドテストを筆頭に半導体関連は強い動きが目立っていた。足もとではスピード警戒感から上昇一服となる銘柄も相次いでいるが、下値では出遅れた向きの押し目買い意欲が旺盛となっている。
■エーザイ <4523> 9,799円 -1 円 (0.0%) 11:30現在
エーザイ<4523>が冴えない。この日、同社グループの一部サーバーが暗号化されるランサムウェア被害が発生したと発表。これが株価の重荷となったようだ。3日深夜に被害の発生を確認し、直ちに外部専門家の協力のもと、対応に乗り出した。被害の全容を把握するには時間を要する見込みで、情報流出については現在調査中という。同社グループの業績予想に及ぼす影響についても現在精査中であり、修正の必要があると判断した場合には速やかに公表するとした。
■SDSホールディングス <1711> 332円 +62 円 (+23.0%) 一時ストップ高 11:30現在
SDSホールディングス<1711>が急騰。同社は5日取引終了後、リサイクル・リユースパネルを活用した太陽光発電システム(PPAモデル)事業を本格的に展開する合弁会社をAMG(東京都港区)と設立したと発表。これが材料視されているようだ。合弁会社は折半出資で、名称は「SDSおひさま1号」。第1弾として、埼玉県羽生市の介護施設にリサイクルパネルを活用したPPAモデルによる太陽光発電設備を提供し、そのほかにも15の施設に同様のビジネスモデルを展開する予定だとしている。
■ショーケース <3909> 417円 +62 円 (+17.5%) 一時ストップ高 11:30現在
ショーケース<3909>が急反発している。同社は5日、自社が開発・提供するオンライン本人確認/カンタンeKYCツール「ProTech ID Checker」が、PEO建機教習センタ(東京都千代田区)のe-ラーニング「PCTオンラインらくトレ」のWeb申込時における本人確認プロセスに導入されたと発表。これが株価を刺激しているようだ。ProTech ID Checkerは、マネーロンダリングやテロ資金供与防止を目的とした「犯罪収益移転防止法」に準拠したオンライン本人確認/eKYCツール。セキュリティー対策は万全で、厳しい検証プロセスに基づいたネットワーク・セキュリティーを持つ金融機関などにも採用されている。
●ストップ高銘柄
フィーチャ <4052> 876円 +150 円 (+20.7%) ストップ高買い気配 11:30現在
JNSホールディングス <3627> 506円 +80 円 (+18.8%) ストップ高 11:30現在
クラウディア <3607> 769円 +100 円 (+15.0%) ストップ高 11:30現在
以上、3銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース