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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 急ピッチのリバウンドでヘッジ対応に伴うショートカバーが強まりやすい

TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 31390 +240 (+0.77%)
TOPIX先物 2161.5 +12.0 (+0.55%)
シカゴ日経平均先物 31400 +250
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米債務上限を停止する法案が下院で可決したことで警戒感が和らぎ、買い優勢の展開となった。5月のADP雇用統計で民間雇用者数が予想を上回ったほか、新規失業保険申請件数が小幅に増加したことを受け、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長引くとの観測から弱含む場面も見られた。その後、5月のISM製造業総合景況指数が46.9と7カ月連続で50を下回ったことで、金融引き締めの懸念が和らぎ、ハイテク株を中心に買い戻しに向かわせた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、資本財が上昇した一方で、食品・生活必需品小売、公益事業、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比250円高の3万1400円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比80円高の3万1230円で始まり、3万1340円まで買われた。買い一巡後は3万1180円まで上げ幅を縮めたが、米国市場の取引開始後にはリバウンドを強め、終盤にかけて一時3万1440円まで買われ、3万1390円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢の展開になりそうだ。エヌビディア<NVDA>が5%を超える上昇を見せており、東京市場でアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株への支援材料になるとみられ、日経平均型優位の流れとなろう。

 昨日の日経225先物は、ナイトセッションで割り込んだボリンジャーバンドの+1σを上回ったことから、切り上がる+1σと+2σによるレンジに沿った形での推移は継続。節目の3万1000円回復から、オプション権利行使価格の3万1250円に接近していた。本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好でオプション権利行使価格の3万1375円を突破してくることが見込まれ、急ピッチのリバウンドによってヘッジ対応に伴うショートカバーが強まりやすい。

 買い一巡後は、米雇用統計の発表を控え様子見ムードが強まる可能性はあるものの、押し目買い意欲の強さから底堅さが意識されそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万1250円~3万1625円辺りのレンジを想定する。ボリンジャーバンドの+2σが3万2000円まで切り上がってきたこともあり、3万1500円処を捉えてくるようだと、ヘッジ対応の動きが一段と強まりやすく、5月29日に付けた高値3万1670円が射程に入ろう。

 VIX指数は15.65に低下し、約1カ月ぶりの水準まで下がってきた。VIX指数は地銀破綻による信用不安が高まった局面で上昇はしたものの、過去の信用不安が高まった時と比べて大きな上昇とはならず、センチメントを反映していないといった見方もあるようだ。現在では短期VIXに着目している投資家が増えているようだが、短期についても13.98に低下しており、リスク選好が強まりそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.49に低下したが、5月29日に一時14.54倍まで上昇した後は、14.50倍を挟んだ高値圏での推移を継続している。昨年8月高値の14.58倍が意識されるなか、NTロングでのスプレッド狙いとなろう。

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