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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 薄商いながら祝日明けの米株高への思惑からショートカバーへ向かうか


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物  31280 -20 (-0.06%)
TOPIX先物 2156.5 -5.0 (-0.23%)
シカゴ日経平均先物 31290 -10 (時間外)
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 29日の米国市場は、メモリアルデー(戦没者追悼記念日)の祝日で休場。欧州では英国市場がスプリング・バンク・ホリデーで休場。ドイツ市場は0.19%安と小幅に下落した。バイデン米大統領は、債務上限に関する原則合意を盛り込んだ法案が議会を通過することで、デフォルト(債務不履行)は回避されると表明。マッカーシー下院議長が共和党の過半数が法案に賛成すると予想するなか、祝日明けの米国市場は堅調な展開が期待される。一方で、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げを継続するとの見方が強まっている。判断材料として今週発表されるISM製造業景況指数や雇用統計などの結果を見極めたいとするムードが強まりやすく、日中はグローベックスの米株先物を睨んだ展開になろう。

 もっとも、先週のNYダウは週間では下落したが、週末は200日移動平均線水準からのリバウンドを見せた。 S&P500は終値で昨年8月以来となる4200ポイントを上回り、テクニカル面は改善した。また、台湾で開幕したICT見本市「COMPUTEX TAIPEI 2023」で、エヌビディア<NVDA>がAIに関連する新たな製品・サービスを発表。チャットGPTの後継サービスの開発を支援するAIスーパーコンピューターが含まれているようであり、祝日明けのエヌビディアの動向も注目される。ハイテク株が日経平均株価をけん引する展開は継続するとみられ、日経平均型優位の展開が見込まれる。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比10円安の3万1290円(時間外)だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比70円高の3万1370円で始まり、直後に付けた3万1380円を高値にこう着感が強まり、薄商いのなか3万1210円~3万1320円辺りのレンジで推移し、3万1280円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、前日の終値水準でこう着しそうだが、昨日は朝方に日中高値を付け、その後は利益確定の売りが優勢となった。短期的なショートも入ったとみられ、前日の終値水準での底堅さが意識されるようだと、祝日明けの米株高への思惑からショートカバーが入る可能性がある。ボリンジャーバンドの+1σと+2σのレンジ内での推移を継続するなか、+1σは3万720円に切り上がり、+2σは3万1700円辺りに上昇。前日の終値水準での底堅さから、オプション権利行使価格の3万1250円から3万1500円辺りでの推移を想定しておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.48倍に上昇し、一時14.54倍まで切り上がる場面が見られた。昨年8月高値の14.58倍に接近し、いったんはNTロングのリバランスが入りやすいタイミングであるが、祝日明けの米国市場でエヌビディアなどハイテク株の上昇が期待されるなか、NTロングのスタンスが継続しそうだ。

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