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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 指数インパクト大きい値がさハイテク株中心に買われ、NT倍率は上昇基調が強まる


大阪6月限
日経225先物 30960 +130 (+0.42%)
TOPIX先物 2144.5 -3.5 (-0.16%)

 日経225先物(6月限)は前日比130円高の3万960円で取引を終了。寄り付きは3万1000円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万1100円)にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まった。現物の寄り付き直後には3万880円まで上げ幅を縮めたが、押し目待ち狙いの買い意欲は強く、オプション権利行使価格の3万875円水準から切り返す格好となり、リバウンド基調を継続。米エヌビディア<NVDA>の急伸を受けた、米国のハイテク株主導の上昇については織り込まれていたものの、アドバンテスト <6857> [東証P]が連日で上場来高値を更新して日経平均株価をけん引するなか、日経225先物は前場終盤にかけて3万1110円まで買われた。週末要因もあって、後場は持ち高調整によってこう着感が強まり、やや利食い優勢とはなったが、3万920円~3万1050円辺りで底堅い値動きを継続した。

 アドバンテストのほか、東京エレクトロン <8035> [東証P]やソフトバンクグループ <9984> [東証P]、HOYA <7741> [東証P]、TDK <6762> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株を中心に買われ、日経平均をけん引する展開だった。一方で、東証プライムの騰落銘柄は、値下がり数が7割を超えており、全体としては慎重姿勢だったようだ。海外投資家の日本株選好は継続しているものの、海外ファンドなどのインデックスに絡んだ商いであり、日経平均型の買いにとどまっていたようである。

 そのため、NT倍率は先物中心限月で14.43倍に上昇した。米国の債務上限問題に対する警戒感から積極的にロングにも傾けづらく、TOPIX型をショートにすることで、ヘッジを入れた格好であろう。NTロングが入りやすいなか、昨年8月半ばに付けた14.58倍が目先的なターゲットとなるとみられる。ただし、債務上限交渉が合意となれば、リバランスが強まる展開については意識しておく必要がありそうだ。そのため、NTロングでの対応ながら、ショート比率はやや抑えておきたいところであろう。

 日経225先物はボリンジャーバンドの切り上がる+1σと+2σによるレンジで推移しており、+2σは3万1480円辺りまで上昇してきた。23日に付けた3万1360円を上回ってきたことで、テクニカル面ではダブルトップといった形での達成感とはならないだろう。また、3万1000円辺りでの底固めを見せてくるようだと、+1σの切り上がりによって、自然体で過熱感を冷ます格好となり、押し目待ち狙いの買い方も、ターゲットとする下値を切り上げてくることになりそうだ。

 手口面では、日経225先物はBNPパリバが2090枚、みずほが1070枚、JPモルガンが750枚、BofAが540枚程度の売り越しに対して、野村が3510枚、ゴールドマンが910枚、ドイツが630枚程度の買い越しだった。野村はレバETFのショートに対する調整買いと考えられる。TOPIX先物はみずほが1570枚、BofAが1110枚、JPモルガンが640枚、野村が620枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1980枚、BNPパリバが1440枚、バークレイズが510枚程度の買い越しだった。

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