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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アイスペース、フジクラ、東京海上

東京海上 <日足> 「株探」多機能チャートより
■ispace <9348>  1,147円  +138 円 (+13.7%)  本日終値
 ispace<9348>が続急伸。前週末19日の取引終了後に23年3月期決算説明会書き起こしを発表。月面着陸に失敗した「ミッション1」の業績への影響について、顧客からの想定売り上げが約1億円減少する見込みとしたものの、24年3月期業績への影響は軽微としているほか、契約している三井住友海上火災保険(東京都千代田区)と月保険を締結済みで、保険金の受領を見込むとしている。また、ミッション2以降の受注見通しに大きな変更はないことや、24年に計画しているミッション2、25年に計画しているミッション3の打ち上げスケジュールも現在のところ変更の予定はないとしている。

■マークラインズ <3901>  2,637円  +239 円 (+10.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 マークラインズ<3901>は大幅高。前週末19日の取引終了後、主力の自動車業界向けオンライン情報サービス「情報プラットフォーム」について、7月1日から料金を改定すると発表しており、将来的な収益向上を期待した買いが向かった。現行の料金は利用人数に応じて48万~120万円だが、改定後は60万~240万円に引き上げる。日本円以外の通貨の料金プランも一部値上げする。改定日以降に新規契約、または利用人数の変更を行った場合に適用される。

■フジクラ <5803>  1,036円  +73 円 (+7.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 フジクラ<5803>が急反発。1000円の大台に乗せて年初来高値を更新した。前週末19日に中期経営計画を発表した。26年3月期に売上高を8250億円(24年3月期見通しは7700億円)、営業利益を850億円(同600億円)に伸ばす計画を掲げた。収益拡大に向けた事業計画を評価した買いが集まったようだ。自動車関連は構造改革や選択と集中による規模縮小を見込む半面、情報通信とエレクトロニクス分野の成長を図るとともに、収益性の向上も狙う。配当性向は30%を担保する構えで、財務健全性を確保するとともに成長投資を両立させて、安定的にPBR(株価純資産倍率)1倍以上を目指す。

■野村マイクロ <6254>  5,560円  +370 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 野村マイクロ・サイエンス<6254>は3連騰で新値街道をまい進。半導体向け超純水装置を主力展開し、韓国や台湾の半導体大手メーカーを主要顧客としていることが特長。政治的な後押しもあり韓国や台湾大手による日本での半導体生産拠点拡充の動きが顕在化するなか、同社の活躍余地が広がっている。業績は23年3月期の営業48%増益に続き、24年3月期も7%増の70億円と増益基調をキープする見通しだが、来期以降の中期的な成長力に期待が高まっている。時価予想PERは10倍割れで指標面からの割安感も強い。

■東京海上 <8766>  3,024円  +163.5 円 (+5.7%)  本日終値
 東京海上ホールディングス<8766>は急伸。前週末19日取引終了後、24年3月期の業績予想を発表した。経常利益は前期比49%増の7500億円と約1.5倍化しピーク利益更新となる見込み。また、年間配当は121円を計画し、実質増配で配当利回りは4%超となっている。更に、発行済み株式数の1.5%に相当する3000万株、金額ベースで500億円を上限とする自社株買いを実施することも併せて発表、これを評価する形で投資資金が集中した。

■パークシャ <3993>  2,181円  +117 円 (+5.7%)  本日終値
 PKSHA Technology<3993>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう、アイリスオーヤマ(仙台市青葉区)に人工知能(AI)対話エンジン「PKSHA Chatbot」が導入されたことを明らかにしており、これが株価を刺激したようだ。同社のグループ会社であるPKSHA Workplaceは、AI技術を活用したデジタルトランスフォーメーションに積極的に取り組むアイリスオーヤマに伴走し、ビジネス特性を理解したうえで事業成長を支援するとしている。

■ソシオネクスト <6526>  13,260円  +630 円 (+5.0%)  本日終値
 ソシオネクスト<6526>は6連騰、連日の上場来高値更新と気を吐いている。SoC(システムオンチップ)の設計・開発及び販売をファブレス形態で展開している。人工知能(AI)や情報機器の加速度的な進化に合わせ、半導体の高集積化へのニーズも高まっているが、そのなか、チップ上に各種回路を組み込んで配線してワンチップでのシステム動作を可能としたのがSoCで、同社はこれに特化した半導体メーカーとして、マーケットの注目度が非常に高い。業績も急成長局面にあり、23年3月期営業利益は217億1100万円と前の期比で2.6倍化した。24年3月期の同利益は225億円予想と伸びが鈍化する見通しながら、保守的で上方修正含み。中期的にも高水準の収益成長が見込まれている。

■JSP <7942>  1,689円  +60 円 (+3.7%)  本日終値
 JSP<7942>は約2カ月ぶりに年初来高値を更新した。同社は三菱ガス化学系の発泡樹脂大手。4月28日に発表した23年3月期決算は原材料価格高騰の影響などにより、営業3割強の大幅減益を余儀なくされた。一方、続く今24年3月期業績については製品価格改定の効果などが寄与し6割増益と急回復を見込む。足もと株価は好業績見通しを背景に上昇基調を続けており、きょうは国内有力調査機関による格上げも支援材料に一気に上げ足を加速させている。

■三菱重工業 <7011>  5,714円  +176 円 (+3.2%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が連日で年初来高値を更新した。日本経済新聞電子版が21日、「国内造船最大手の今治造船は、液化二酸化炭素(CO2)の輸送船分野で三菱重工業子会社の三菱造船と提携する」と報じた。大型船を共同で開発するとしており、材料視されたようだ。報道によると、今治造船が51%出資する日本シップヤード(東京都千代田区)が、三菱造船と共同開発に向けた検討を始めた。2024年中に海運会社などから初号機を受注し、27年の竣工を計画するという。

■アドバンテスト <6857>  14,330円  +420 円 (+3.0%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が反発。前週末19日の取引終了後に、9月30日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。

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