【市況】【↑】日経平均 大引け| 小反発、円高警戒も好決算銘柄が買われる (5月11日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29110.79
高値 29165.59(09:03)
安値 29028.71(09:28)
大引け 29126.72(前日比 +4.54 、 +0.02% )
売買高 13億0148万株 (東証プライム概算)
売買代金 2兆9627億円 (東証プライム概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は方向感定まらず、結局小反発で取引を終える
2.米CPIは事前予測とほぼ合致、米株市場はいったん好感
3.その後NYダウは値を消すが、ナスダック指数は上昇維持
4.東京市場は円高が逆風も好決算銘柄が人気で全体支える
5.TOPIXは小幅安で、値下がり銘柄数が値上がりを上回る
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比30ドル安と3日続落した。金利低下でハイテク株が買われたが、根強い景気後退懸念もくすぶり上値が重い展開となった。
東京市場では、方向感の定まらない地合いとなり、日経平均株価は前日終値を挟んでのもみ合いとなったが終値はプラス圏で着地した。
11日の東京市場は、模様眺めムードで方向感の見えにくい展開だった。前日の米国株市場では、発表された4月の米消費者物価指数(CPI)が事前予測とほぼ合致したことから、主要株価指数が高く始まったものの、その後は軟化傾向を示した。米長期金利の低下を背景にハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が上昇した一方、NYダウは小幅ながら3日続落となり、東京市場でも慎重なムードが漂った。外国為替市場でドル安・円高に振れたことも向かい風となっている。ただ、好決算銘柄が相次いで人気化し全体相場を支えた。半導体関連が総じて底堅い動きをみせたことも安心感を誘った。なお、TOPIXは小幅安で引けており、値下がり銘柄数は1000あまりに達し値上がり数を上回った。
個別では、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体主力株がしっかり、パナソニック ホールディングス<6752>も上昇した。富士フイルムホールディングス<4901>が大きく上値を追ったほか、ENEOSホールディングス<5020>も高い。オリエンタルランド<4661>も買いを集めた。OATアグリオ<4979>、セグエグループ<3968>、じげん<3679>、ミツバ<7280>、Sun Asterisk<4053>などがストップ高に買われ、三菱製紙<3864>も急騰。
半面、トヨタ自動車<7203>が冴えず、花王<4452>が売られた。三菱重工業<7011>も軟調。任天堂<7974>も売りに押された。住友金属鉱山<5713>が急落、ソフトバンクグループ<9984>も冴えない。セレス<3696>が値下がり率トップに売り込まれ、アジアパイルホールディングス<5288>も急落。レアジョブ<6096>、協和キリン<4151>なども大幅安となった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、KDDI <9433>、富士フイルム <4901>、バンナムHD <7832>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約91円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄は協和キリン <4151>、住友鉱 <5713>、花王 <4452>、SBG <9984>、ファナック <6954>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約50円。
東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)石油石炭製品、(2)鉱業、(3)サービス業、(4)パルプ・紙、(5)銀行業。一方、下落率の上位5業種は(1)非鉄金属、(2)海運業、(3)倉庫運輸関連、(4)建設業、(5)ガラス土石製品。
■個別材料株
△SREHD <2980> [東証P]
今期最終益25%増予想で最高益更新見込む。
△三菱紙 <3864> [東証P]
今期営業益6.2倍化計画をポジティブ視。
△セグエG <3968> [東証P]
1-3月期86%営業増益。
△サンアスタ <4053> [東証P]
第1四半期の最終益3倍化で高進捗を評価。
△OATアグリ <4979> [東証P]
今期は一転増益・最高益更新の見通し。
△イーグル工 <6486> [東証P]
前期営業2割増益達成で配当大幅増額も好感。
△三社電機 <6882> [東証S]
前期経常が一転増益で上振れ着地・今期は21%増益。
△ミツバ <7280> [東証P]
今期最終利益6.7倍化の計画を材料視。
△Uアローズ <7606> [東証P]
上限4.6%の自社株買いなどをポジティブ視。
△日本通信 <9424> [東証P]
23年3月期最終益2.3倍で計画上振れ着地。
▼セレス <3696> [東証P]
1-3月期(1Q)経常は46%減益で着地。
▼アジアパイル <5288> [東証P]
今期減収減益見通しを嫌気。
東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)OATアグリ <4979>、(2)じげん <3679>、(3)セグエG <3968>、(4)ミツバ <7280>、(5)Uアローズ <7606>、(6)オカムラ <7994>、(7)サンアスタ <4053>、(8)三菱紙 <3864>、(9)SREHD <2980>、(10)イーグル工 <6486>。
値下がり率上位10傑は(1)セレス <3696>、(2)アジアパイル <5288>、(3)レアジョブ <6096>、(4)藤コンポ <5121>、(5)協和キリン <4151>、(6)ファイズHD <9325>、(7)住友鉱 <5713>、(8)三井倉HD <9302>、(9)デジタルHD <2389>、(10)西松建 <1820>。
【大引け】
日経平均は前日比4.54円(0.02%)高の2万9126.72円。TOPIXは前日比2.82(0.14%)安の2083.09。出来高は概算で13億0148万株。東証プライムの値上がり銘柄数は740、値下がり銘柄数は1021となった。東証マザーズ指数は756.49ポイント(4.07ポイント高)。
[2023年5月11日]
株探ニュース