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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):イビデン、KeePer、ルネサス

イビデン <日足> 「株探」多機能チャートより
■東北新社 <2329>  810円  +78 円 (+10.7%)  本日終値
 東北新社<2329>が反発し、年初来高値を更新した。1日の取引終了後、投資会社3Dインベストメント・パートナーズが同社株の保有目的について、これまでの「投資一任契約に基づく純投資」を変更し、「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としたことが明らかとなった。これを思惑視した買いが入ったようだ。同日に財務省に提出された変更報告書で判明した。報告義務発生日も同日となっている。3Dの東北新社株の保有比率は9.55%に上る。

■イビデン <4062>  5,930円  +490 円 (+9.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 イビデン<4062>は大幅高。1日の取引終了後、前期決算と今期見通しの開示にあわせ、28年3月期を最終年度とする新中期経営計画を発表。業績の目標数値は26年3月期分まで設定しており、同期に売上高6200億円(今期予想比55%増)、営業利益1250億円(同2.4倍)を目指す方針を掲げた。将来の成長期待の高まりから買いが先行した。23年3月期決算は売上高が前の期比4.1%増の4175億4900万円、営業利益が同2.2%増の723億6200万円だった。主力の電子事業でパソコン向け需要の減少があったものの、サーバー向け需要が堅調に推移した。24年3月期は売上高が前期比4.2%減の4000億円、営業利益が同28.1%減の520億円の見通し。配当予想は40円(前期は普通配40円、記念配10円)を見込む。

■KeePer技研 <6036>  5,560円  +430 円 (+8.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 KeePer技研<6036>が大幅に4日続伸し、上場来高値を連日で更新した。1日の取引終了後に発表した4月度のキーパーラボ運営事業の既存店売上高は前年同月比20.8%増となった。最大需要期である12月に迫る売上高となり、業績の上振れを期待した買いを集めたようだ。黄砂や花粉による自動車の汚れを洗う手間を省きたいとのニーズが拡大し、来店台数は同19.8%増となった。同事業の全店ベースでの売上高は同28.0%増となった。

■ジャストシステム <4686>  3,770円  +190 円 (+5.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 ジャストシステム<4686>がジリジリと上げ幅を広げ、4月18日につけた年初来高値3705円を更新した。同社は1日、全米の小学生を対象にしたホーム・ラーニング・サービス「Smile Zemi(スマイルゼミ)」の提供を6月1日から開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。Smile Zemiは米国の小学生に向けて、7割以上の州で採用されている教育基準「Common Core State Standards(コモンコア)」に対応した家庭学習サービス。日本での実績をベースに、米国の教育事情や保護者のニーズにあわせて新たに開発したという。

■ヨンキュウ <9955>  2,661円  +116 円 (+4.6%)  本日終値
 ヨンキュウ<9955>が大幅高で3日続伸。1日の取引終了後、集計中の23年3月期連結業績について、売上高が従来予想の330億円から402億3400万円(前の期比14.3%増)へ、営業利益が13億円から27億7400万円(同7.2%増)へ、純利益が10億円から23億600万円(同15.4%増)へ上振れて着地し、減益予想から一転して営業増益で着地したようだと発表したことが好感された。販売数量は伸び悩んだものの、鮮魚及び餌料・飼料両事業での価格上昇や、子会社におけるウナギ・マグロ事業の業績が順調に推移した。

■ルネサス <6723>  1,848円  +64.5 円 (+3.6%)  本日終値
 ルネサスエレクトロニクス<6723>が急動意、一時5%超の上昇で1870円台まで株価を上昇させた。半導体関連はここ売りに押される地合いが続いていたが、米国株市場では前日にエヌビディア<NVDA>が買い人気を集めるなど、銘柄によっては継続的に買い戻しの動きが観測される。前日はフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日続伸し、75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消している。そのなか、半導体関連は出荷が低迷しているスマートフォンやパソコン向けは在庫調整圧力が強い一方で、車載用半導体は今なお高水準の需要があり、特に自動車のエレクトロニクス化進展に伴い、部品点数の増加及び高付加価値品の需要拡大が顕著となっている。同社は収益面でこの好環境を享受し、23年12月期第1四半期(23年1~3月)は最終利益が前年同期比76%増と大幅な伸びを確保、1000億円大台乗せを果たした。半導体セクター全般への売り飽き気分が台頭するなか、同社株は同関連の勝ち組銘柄として見直し買いを呼び込んでいる。

■大塚商会 <4768>  5,100円  +125 円 (+2.5%)  本日終値
 大塚商会<4768>はカイ気配スタートで一気に株価水準を切り上げ、連日の年初来高値更新。約1年4カ月ぶりとなる5000円台に駆け上がった。システムインテグレーターの大手で企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要を背景に業績は好調に推移している。足もとではパソコンやサーバーなどの出荷が伸びて収益に貢献している。同社が1日取引終了後に発表した23年12月期第1四半期(23年1~3月)決算は、営業利益が前年同期比22%増の168億7500万円と大幅な伸びを示した。これを材料視する買いが株価を押し上げる格好となった。

■チヨダ <8185>  845円  +9 円 (+1.1%)  本日終値
 チヨダ<8185>が年初来高値を更新。1日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比10.9%増と5カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。4月は祝日が土曜日と被ったものの、日曜日が前年より1日多かったことや、日常生活の回復に伴う外出機会の増加などが寄与した。商品別では、プライベートブランド「セダークレスト」の立ったまま手を使わずに履ける「スパットシューズ」が、取り扱いアイテム数を増やしたこともあり、前月に引き続き好調だった。なお、全店売上高は同9.6%増だった。

■NXHD <9147>  8,120円  +70 円 (+0.9%)  本日終値
 NIPPON EXPRESS ホールディングス<9147>が連日の年初来高値更新。きょう付の日本経済新聞朝刊で「2024年3月をめどに、熊本県内に半導体倉庫を設ける」と報じられたことが好材料視されたようだ。記事によると、熊本県菊陽町で建設が進むTSMC<TSM>の新工場近くに23年7月に着工するという。また、今後も国内外で半導体倉庫を建設するとあり、28年12月期をめどに21年12月期比約2倍の1000億円超の事業に育てるとしている。

■トクヤマ <4043>  2,193円  +19 円 (+0.9%)  本日終値
 トクヤマ<4043>が反発した。SBI証券が1日、同社の目標株価を2600円から3300円に引き上げた。投資判断は「買い」を継続する。24年3月期の会社側の業績見通しに関し、石炭価格の下落幅の前提(同証券推計)が予想よりも小さく、控えめな印象があると指摘。中期的には光硬化型歯科充填用コンポジットレジン(CR)「オムニクロマ」器材の成長が期待できるとの見方も示した。SBI証券はトクヤマの24年3月期の営業利益予想について、これまでの280億円から340億円に増額した。

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