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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万8250円~2万8500円のレンジを想定、米メタの時間外取引での上昇が下支え


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28310 -100 (-0.35%)
TOPIX先物 2017.5 -6.5 (-0.32%)
シカゴ日経平均先物 28315 -95
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 26日の米国市場は、NYダウ S&P500が下落した一方で、ナスダッククは上昇。25日の取引終了後に予想を上回る決算を発表したマイクロソフト<MSFT>のほか、人員削減を開始したアマゾン・ドット・コム<AMZN>など、大型テック株の上昇を受けて買い先行で始まった。しかし、2023年1-3月期決算で大規模な預金流出があったことを発表し前日に大幅に下落したファースト・リパブリックバンク<FRC>が、この日も30%近く急落するなか、米景気に悪影響を及ぼすとの懸念が強まった。

 JPモルガン・チェース<JPM>など大手銀行も下落し、景気敏感株やディフェンシブ株の一角が売られ、NYダウは下落に転じた。一方、エヌビディア<NVDA>やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>など半導体株の一角が買われ、ナスダックは3日ぶりに反発。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、小売、半導体・同製造装置が上昇した半面、自動車・同部品、運輸、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比95円安の2万8315円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比30円安の2万8380円で始まり、その後はじり安のなか2万8250円まで下落した。売り一巡後は緩やかなリバウンドから一時2万8410円と日中比変わらずまで戻す場面も見られたがプラスに転じることはできず、取引終盤にかけて軟化し、2万8310円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢の展開になりそうだ。米国では取引終了後に決算を発表したメタ・プラットフォームズ<META>が時間外取引で12%ほど上昇して推移している。大型テック株の決算を評価した動きが続いており、相場の下支え要因となろう。一方で、昨夕決算を発表したファナック <6954> [東証P]とアドバンテスト <6857> [東証P]は、いずれも今期計画がコンセンサスを下回っており、ADR(米預託証券)市場で弱い動きとなった。全体の方向感はつかみづらく、両社の株価にらみの展開から売り一巡後の底堅さを見極めたいところだ。

 日経225先物は、ナイトセッションでオプション権利行使価格の2万8250円で下げ止まった格好であり、2万8500円接近での上値の重さが意識されるなか、権利行使価格の2万8250円~2万8500円のレンジ推移を想定。ただし、週足のボリンジャーバンドの+1σが2万8170円辺りに位置しているほか、日足では+1σを下回ったことで25日移動平均線が推移する2万8070円処が意識されやすい。ファナックやアドバンテストがアク抜け的な動きにならないと、短期的ながらショートを仕掛けてくる動きが入りやすいだろう。

 また、日足のパラボリックは陰転シグナルを発生させており、目先的には調整が意識されるが、週足形状は引き続きリバウンド基調を継続している。短期的なショートを意識しつつ、週足の+1σに接近する局面では、押し目狙いのロングで対応したい。大型連休を前に積極的にポジションを傾けてくる動きは限られると考えられるなか、主要企業の決算に振らされやすい需給状況である。

 VIX指数は18.84に上昇した。一時19.61まで上げる場面も見られたが、20.00辺りで推移している75日線に上値を抑えられる格好だった。3月下旬以降は75日線を下回ってボトム圏で推移していただけに、同線を上回ってくるようだと、市場マインドをやや神経質にさせよう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.03倍に上昇し、25日線を上回ってきた。ただし、14.00倍辺りでのこう着が続いていることもあり、NTでのスプレッド狙いの動きは見られていない。

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