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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 こう着感の強い展開ながら、2万8625円~2万8875円へのレンジ切り上がりを想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28680 +90 (+0.31%)
TOPIX先物 2049.0 +10.0 (+0.49%)
シカゴ日経平均先物 28715 +125
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 24日の米国市場は、NYダウ S&P500が上昇した一方で、ナスダックは下落。ダラス連銀製造業景況指数が予想外に悪化したことや、米生活雑貨販売のベッド・バス&ビヨンド<BBBY>が経営破綻し急落するなか、景気後退懸念から売り優勢となった。ただし、今週はマイクロソフト<MSFT>やメタ・プラットフォームズ<META>、アマゾン・ドット・コム<AMZN>など大型テック株の決算を控えているため、内容を見極めたいとする模様眺めムードが強かった。方向感に欠けるなか、終盤にかけてNYダウはプラス圏を回復した。S&P500業種別指数はエネルギー、耐久消費財・アパレル、ヘルスケア機器・サービスが上昇した半面、電気通信サービス、ソフトウエア・サービス、自動車・同部品が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比125円高の2万8715円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円高の2万8600円で始まり、寄り付きを安値に薄商いながらリバウンド基調が強まり、米国市場の取引開始後に一時2万8740円まで買われた。買い一巡後は2万8630円まで上げ幅を縮めたが、終盤にかけて買い戻され、2万8680円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだ。本日も狭いレンジでの展開になりそうだが、節目の2万8500円水準での底堅さが見られるなか、オプション権利行使価格の2万8625円に下限が切り上がってきたようだ。そのため、2万8750円を中心に、上下の権利行使価格である2万8625円~2万8875円のレンジ推移を想定しておきたい。

 今週は日米ともに主要企業の決算発表のほか、4月27、28日に開かれる日銀金融政策決定会合を控え、ポジションを傾けてくる動きは限られる。そのなかで、昨夕決算を発表したニデック <6594> [東証P]の2024年3月期見通しは、ポジティブサプライズとまではいかないものの、コンセンサスを上回る計画である。ADR(米国預託証券)市場では3%近く上昇していることから、日経平均株価の下支えとして意識されやすいだろう。

 2万8625円~2万8875円のレンジ推移のなかで、中心値となる2万8750円辺りでの底堅い値動きが継続するようだと、ショートポジションをヘッジする動きなども入りやすい考えられる。ボリンジャーバンドの+1σと+2σとのレンジ内での推移が続くなか、+1σの2万8500円水準から上放れつつあり、+2σが位置する2万9020円辺りへの意識も次第に高まってきそうだ。

 VIX指数は16.89(前日は16.77)に上昇した。一時18.24まで切り上がる場面も見られ、市場マインドをやや神経質にさせそうだが、ショートは仕掛けづらいだろう。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.02倍に低下した。同水準に位置する25日移動平均線を挟んだ値動きで推移しており、主要企業の決算待ちとなるなかでは、トレンドは出にくいと考えられる。スキャルピング中心のなか、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

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