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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 目先の達成感が意識されるものの、ややロングに傾けておきたいところ


大阪6月限
日経225先物 28420 +230 (+0.81%)
TOPIX先物 2015.0 +6.5 (+0.32%)

 日経225先物(6月限)は前日比230円高の2万8420円で取引を終了。寄り付きは2万8360円とシカゴ日経平均先物清算値(2万8395円)にサヤ寄せする格好から買い先行で始まった。直後に付けた2万8320円を安値にロングの動きが強まり、前場中盤には3月9日に付けた高値2万8480円を突破し、一時2万8510円まで買われた。その後は目先的な達成感が意識されたほか、米大手銀の決算発表を控えていることもあって積極的な売買は手控えられ、後場は概ね2万8420円~2万8500円辺りでの保ち合いを継続した。

 日経225先物は3月高値を更新し、ボリンジャーバンドの+2σに接近してきたことから、いったんは達成感が意識されやすい水準だった。ただし、4月5日の戻り高値だった2万8330円を上回っての推移を継続しており、押し目待ち狙いのロングは入っていたとみられる。

 また、本日はファーストリテイリング <9983> [東証P]が決算評価から大きく上昇しており、1社で日経平均株価を押し上げた格好だった。東証プライムの7割近くが上昇していたものの、米ハイテク株が強い動きだったなかで東京エレクトロン <8035> [東証P]は終日軟調な推移であり、手掛けづらさもあったようだ。

 米大手銀の決算次第ではあるものの、再び慎重姿勢が強まるようだと、3月高値とのダブルトップ形状が警戒されてくるだろう。ファーストリテイリングの本日のようなインパクトも期待できないと考えられ、上値追いは慎重にさせそうである。一方で、バフェット氏の発言をきっかけとした海外資金の流入も期待されるなか、押し目狙いのロングスタンスでの対応になろう。

 目先的には節目の2万8500円では強弱感が対立しやすいものの、本日の強い上昇でボリンジャーバンドの+2σは2万8620円辺りまで切り上がってきた。また、+3σは2万9140円に位置している。ボリンジャーバンドの+1σ辺りまでの調整は想定しつつも、今後本格化する主要企業の決算を無事に通過することによって、ショートカバーを交えた上へのバイアスが強まる展開も考えられる。このため、ヘッジを行いつつも、ややロングに傾けておきたいところだ。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.10倍に上昇した。一時14.12倍まで上げ幅を広げており、上値を抑えられていた200日移動平均線を捉えてきた。短期的にはNTロングの利益確定に伴う巻き戻しが入りやすい一方で、同線を明確に上放れてくるようだと、昨年12月の14.30倍水準を想定したNTロングに向かわせよう。

 手口面では、日経225先物は野村が1620枚、ABNアムロが1180枚、ゴールドマンが780枚、大和が580枚程度の売り越しに対して、ドイツが950枚、バークレイズが890枚、JPモルガンが560枚、フィリップが520枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが3400枚、BNPパリバが1730枚、ABNアムロが1190枚程度の売り越しに対して、野村が2730枚、モルガンSが840枚、バークレイズが780枚、UBSが740枚程度の買い越しだった。

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