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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ボリンジャーの+1σ水準での攻防、様子見姿勢が強まりやすいなかで押し目狙いのロングスタンス


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28030 +90 (+0.32%)
TOPIX先物 2000.0 +7.0 (+0.35%)
シカゴ日経平均先物 28025 +85
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウが上昇した半面、 S&P500ナスダックは下落。イエレン米財務長官がワシントンでの講演で、金融混乱にもかかわらず世界経済は半年前より良くなっているとの認識を示した。また、米シカゴ連銀のグールズビー総裁が、過度な利上げには慎重であるべきとの見解を述べたことが安心感につながり、景気敏感株を中心に買われ、NYダウは続伸。一方で、米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、年内にあと1回の利上げが妥当との見解を明らかにした。これを受けて米長期金利が上昇し、ハイテク株への重荷となった。また、12日には3月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることから、様子見ムードも目立った。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、銀行、自動車・同部品が上昇した半面、ソフトウエア・サービス、小売、半導体・同製造装置が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、大阪比85円高の2万8025円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中大阪比10円安の2万7930円で始まり、直後に付けた2万7870円を安値に持ち直し、2万7900円~2万7970円と日中終値を挟んだ保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にはリバウンドを見せ、一時2万8090円まで買われた。買い一巡後は2万8010円~2万8060円処の狭いレンジで推移し、2万8030円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物は、買い優勢の展開になりそうだ。米CPIの発表を控えているほか、米大手銀の決算発表を見極めたいとの模様眺めムードは強まりやすいものの、下値の堅さが意識されそうだ。2万8000円での底固めから、ボリンジャーバンドの+1σが位置する2万8040円処を上回って推移するようだと、4月5日に付けた直近の戻り高値2万8330円が目先のターゲットとして意識されてきそうである。

 ただし、買い一巡後は次第にこう着感が強まると考えられ、ボリンジャーバンドの+1σ水準での攻防となろうが、2万8000円水準での底堅さからショートは仕掛けづらく、昨日のバフェット氏の発言もあって、押し目待ちのロング対応に向かいやすい。そのため、オプション権利行使価格の2万8000円を中心とした上下の権利行使価格である2万7875円~2万8125円のレンジを想定。中心値での底堅さがみられるようだと、2万8000円~2万8375円辺りに想定レンジを切り上げたい。

 VIX指数は19.10(10日は18.97)に上昇した。引き続き20.00を下回っており、米CPIの発表を警戒する動きというよりは、様子見姿勢が強かったようだ。直近ボトム圏でのこう着を継続していることもあり、ショートは避けておきたい。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.01倍だった。切り上がる25日移動平均線が支持線として意識されているが、米国市場の流れからはややNTショートに振れやすいだろう。

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