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【市況】米FHLBの債券発行が急減、米銀行巡る危機緩和の兆候

 米政府機関の米連邦住宅貸付銀行(FHLB)が3月最終週に370億ドルの債券を発行し、2週間前の3040億ドルから急減したと伝わった。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。月初めの史上最高からの急落は、銀行危機が沈静化し始めたことを示す初期の兆候だという。

 FHLBは大恐慌時代に住宅ローン融資を促進するために作られた金融機関への支援機関。この制度は現在、FRBの連銀貸出窓口になぞらえて、最後の貸し手として知られている。FHLBの貸し出しは依然として高水準にあるが、前渡金と債券発行の減少は、加盟金融機関の資金需要が満たされるか、低下していること、もしくは、多くの預金者が金融機関から資金を引き揚げなくなっていることを示す。

 1年未満の短期債が大幅に減少しており、3月17日週の発行額は1530億ドルとピークに達していたが、翌週には322億ドルに減少し、3月31日週には176億ドルに減少したという。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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