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【市況】【↑】日経平均 大引け| 続伸、米景気に対する不安心理が後退し買い優勢 (4月10日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  27658.52
高値  27737.49(09:17)
安値  27597.18(10:35)
大引け 27633.66(前日比 +115.35 、 +0.42% )

売買高  8億2018万株 (東証プライム概算)
売買代金 1兆9114億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は続伸、2万7000円台後半で終始頑強
 2.米雇用統計は事前予想とほぼ一致した内容で安心感
 3.海運や鉄鋼など景気敏感株買われ、全体相場に貢献
 4.内需の小売関連株など上昇、為替の円安も追い風に
 5.値上がり銘柄数が7割占めるも、売買代金2兆円割れ

■東京市場概況

 前週末の米国市場は、グッドフライデーの祝日で休場。

 週明けの東京市場では、朝方から主力株中心に買いが優勢となり、日経平均株価は2万7000円台後半で終始頑強な値動きを示した。

 10日の東京市場は、総じてリスクを取る動きが優勢となった。前週末に発表された3月の米雇用統計の結果が事前の市場コンセンサスとほぼ一致したことから過度な不安心理が後退、米雇用統計発表前にショートポジションが組まれていた景気敏感株などに買い戻しが入った。海運や鉄鋼株が買い人気を集め全体相場を押し上げる格好に。内需の小売関連株なども高い銘柄が多かった。外国為替市場で1ドル=132円台後半までドル高・円安が進んだことなども、輸出セクターを中心に追い風となった。ただ、今週水曜日(12日)に3月の米CPI発表を控え、買い一巡後は伸び悩む展開となっている。値上がり銘柄数はプライム市場の7割強を占めたが、全体売買代金は前週末に続き2兆円台を割り込んだ。

 個別では、レーザーテック<6920>が後場に買い直され高く引けたほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>など海運株が商いを伴い上値追い。任天堂<7974>も物色人気となった。オリエンタルランド<4661>が買い優勢、ファーストリテイリング<9983>も値を上げた。セブン&アイ・ホールディングス<3382>も高い。ダイヤモンドエレクトリックホールディングス<6699>が値を飛ばし、ユーザーローカル<3984>も大幅高、ダイコク電機<6430>も活況高。
 半面、ソフトバンクグループ<9984>が売り優勢となったほか。安川電機<6506>、ファナック<6954>なども売りが目立っている。メルカリ<4385>が安く、スズキ<7269>も下落した。技研製作所<6289>が急落、三光合成<7888>も大幅安。大阪有機化学工業<4187>、中部鋼鈑<5461>などの下げも目立つ。加藤産業<9869>も利食われた。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、第一三共 <4568>、任天堂 <7974>、バンナムHD <7832>、テルモ <4543>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約76円。うち48円はファストリ1銘柄によるもの。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984>、ファナック <6954>、東エレク <8035>、アドテスト <6857>、KDDI <9433>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約43円。

 東証33業種のうち30業種が上昇し、下落はパルプ・紙、倉庫運輸関連、ガラス土石製品の3業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)海運業、(2)その他製品、(3)鉱業、(4)保険業、(5)ゴム製品。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)その他金融業、(2)情報・通信業、(3)電気機器、(4)建設業、(5)化学。

■個別材料株

△買取王国 <3181> [東証S]
 3月既存店売上高が13ヵ月連続で前年を上回る。
△ヘッドウォ <4011> [東証G]
 ソニーグループ会社サービスのパートナーに。
△エクスM <4394> [東証G]
 第1四半期営業利益は59%増。
△サイエンスA <4412> [東証G]
 「バディコム」を東京無線の全車両に導入。
△旅工房 <6548> [東証G]
 2月旅行取扱額は前年同月比4.2倍。
△カーブスHD <7085> [東証P]
 会員数増え上期営業利益は2ケタ増益。
△任天堂 <7974> [東証P]
 映画「スーパーマリオ」の北米興収伝わり期待感膨らむ。
△ワキタ <8125> [東証P]
 上限4.18%の自社株買いを材料視。
△サンウェルズ <9229> [東証G]
 パーキンソン病専門の老人ホーム運営で高評価。
△RJ <9522> [東証G]
 3月の発電事業収入速報値は計画比17.6%増。

▼大有機 <4187> [東証P]
 業績下方修正で今期大幅減益見通しに。
▼ジャパンエン <6016> [東証S]
 東証が信用規制の臨時措置を実施。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)Jディスプレ <6740>、(2)リズム <7769>、(3)ダイヤHD <6699>、(4)カーブスHD <7085>、(5)ダイコク電 <6430>、(6)ユーザーロカ <3984>、(7)FFJ <7092>、(8)ワキタ <8125>、(9)ファイズHD <9325>、(10)アーレスティ <5852>。
 値下がり率上位10傑は(1)技研製 <6289>、(2)三光合成 <7888>、(3)岩崎通 <6704>、(4)大有機 <4187>、(5)中部鋼鈑 <5461>、(6)レシップHD <7213>、(7)PCA <9629>、(8)小津産業 <7487>、(9)加藤産 <9869>、(10)エスクロAJ <6093>。

【大引け】

 日経平均は前日比115.35円(0.42%)高の2万7633.66円。TOPIXは前日比11.09(0.56%)高の1976.53。出来高は概算で8億2018万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1332、値下がり銘柄数は415となった。東証マザーズ指数は739.22ポイント(8.79ポイント高)。

[2023年4月10日]


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