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【市況】サウジ・ナショナル銀のフダリ会長が辞任 クレディスイスへの追加出資についての発言で引責か

 クレディスイスの筆頭株主、サウジ・ナショナル銀のフダリ会長が辞任した。ブルームバーグが伝えた。同会長は今月、クレディスイスへの追加出資について、「答えは絶対的なノーだ」とブルームバーグTVのインタビューで発言。それが同銀の株価や社債の急落を招き、スイス政府が介入して身売りを調整する事態となった。フダリ氏は「一身上の都合」を理由に辞任。後任にはサウジ・ナショナル銀のCEOを務めるガムディ氏が就任する。

 フダリ氏は発言から数日後、クレディスイスの株価を巡るパニックは全く正当化できないと述べ、市場の沈静化を図った。追加出資に関する同氏の発言は、サウジ・ナショナル銀が過去に示したスタンスに沿った内容ではあったが、これがクレディスイス生き残りの可能性を左右したとみる向きは多い。

 サウジの政府系ファンド(SWF)が37%を保有するサウジ・ナショナル銀は昨年、クレディスイス増資のアンカー投資家として株式およそ9.9%を14億スイスフランで取得。その後数カ月間でクレディスイスへの投資は約10億ドル目減りした。サウジ・ナショナル銀の時価総額も大きく減少し、UBSによる救済が決まる前の段階で250億ドル余りが吹き飛んだ。

出所:MINKABU PRESS

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