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【市況】最近の事象受け、企業の業績見通しが非現実的に映る

 ウォール街でも屈指の弱気派として知られる米大手証券のストラテジストは、銀行セクターの混乱でいまの企業の業績見通しは高過ぎるようだと指摘。そのうえで、楽観的な株式市場は急落のリスクにさらされていると警告した。

 過去数週間の事象を受け、見通しは一段と非現実的に映りつつある。ハードデータに変化がある前に、株式市場は遥かに低い見通しを織り込みに行くリスクが増しているという。

 今月の株価と債券の市場動向のかい離も理由に挙げている。一連の米地銀の破綻後にリセッション(景気後退)の可能性が想定され、債券はボラティリティーが急上昇したのに対し、株式は当局の介入を見込んで下げを取り戻し、S&P500は2四半期連続の上昇を記録しそうな勢いとなっている。

 目先の注目は来月の1-3月期(第1四半期)決算発表であろう。市場が下期の急回復を織り込んでいることを考慮すれば、高止まりするインフレが及ぼすリスクを市場はまだ過小評価していると指摘した。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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