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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 2万7000円を支持線にショートカバーを狙った短期筋のロング強まる


大阪6月限
日経225先物 27120 -110 (-0.40%)
TOPIX先物 1931.0 -8.0 (-0.41%)

 日経225先物(6月限)は前日比110円安の2万7120円で取引を終了。寄り付きは2万7020円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万6980円)にサヤ寄せする格好から売り先行で始まり、現物の寄り付き直後には2万6920円まで売られる場面も見られた。その後は、同水準に位置する75日、200日移動平均線水準で下げ渋り、2万7000円~2万7100円辺りでの底固めから、ランチタイムで2万7160円まで下落幅を縮めた。後場は2万7110円~2万7160円で推移するなか、終盤にかけて2万7200円まで切り返すもののプラス圏には届かず、引け間際には持ち高調整の売りに押された。

 日経225先物は、寄り付き直後にショートが入ったとみられるが、支持線レベルでは下げ渋る格好だった。その後2万7000円を回復すると、緩やかなリバウンドを継続した。積極的なリバウンド狙いのロングは限られたが、指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]などハイテクの一角が強い動きを見せ、ショートを仕掛けづらくさせた。

 もっとも、金融システム不安の高まりを背景に、金融株の弱い値動きがセンチメントを冷ます格好となり、ロングの動きも限られていたとみられる。ただし、75日、200日線水準が支持線として機能して下げ幅を縮め、2万7000円を上回っての推移が続いた。グローベックスの米株先物は、小幅ながら主要な株価指数先物がプラス圏で推移していることもあり、米国市場が反発を見せてくると、25日線が位置する2万7340円辺りを捉えてくる可能性がありそうだ。

 25日線をクリアしてくると、オプション権利行使価格の2万7375円~2万7500円の価格レンジでの推移となる。さらに、25日線水準で底堅さが確認されれば、3月9日の2万8480円をピークとした足もとの調整に対する修正リバウンドの動きが強まることも意識されよう。現状は押し目狙いながら、25日線水準を明確に上放れてくる局面では、ややロング比率を高めたいところだろう。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.04倍だった。一時14.08倍に切り上がる場面も見られたが、概ね前日の終値水準を挟んだ小動きが続いた。方向性としては金融セクターの動向を見極めつつ、ハイテク株見直しの流れからは、NTロング優位の状況とみておきたい。

 手口面では、日経225先物は野村が620枚、ゴールドマンが520枚、モルガンSが490枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが670枚、JPモルガンが500枚、ドイツが490枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はHSBCが1760枚、ソジェンが1480枚、BNPパリバが1080枚程度の売り越しに対して、SBIが1420枚、BofAが1290枚、ドイツが660枚程度の買い越しだった。


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