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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:米国株式市場は反落、金融不安が解消せず

NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:米国株式市場は反落、金融不安が解消せず

ダウ平均は384.57ドル安の31,861.98ドル、ナスダックは86.76ポイント安の11,630.52で取引を終了した。

当局の監督下におかれたシリコンバレー銀の親会社SVBファイナンシャル・グループがニューヨークで連邦破産法11条の適用を申請したとの報道を受け、金融システムへの不安が再燃し、売りが先行。また、複数銀行の預金支援を受け昨日大きく上昇していた地銀ファースト・リパブリック・バンク(FRC)が再び下落に転じたことも一段の警戒感につながった。この日はトリプルウィッチングで先物やオプション満了に絡んだ売りも加速した可能性があり、マイナス圏で終了。セクター別では銀行や保険が大幅下落した。

メディアのワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)や半導体メーカーのエヌビディア(NVDA)はアナリストの投資判断引き上げを受けてそれぞれ上昇。運送会社のフェデックス(FDX)も四半期決算で、調整後の1株利益が市場予想を上回ったほか、通期の見通しを引き上げ買われた。検索のグーグルを運営するアルファベット(GOOGL)は検索における人工知能(AI)への投資が利益率に与える大きなリスクにはならないとの判断からアナリストが投資判断を据え置き、上昇。地銀のファースト・リパブリック・バンク(FRC)は配当停止やアナリストの投資判断・目標株価引き下げなどが嫌気され、再び売られた。同業のパックウェスト(PACW)やウェスタンアライアンス(WAL)もそれぞれ下落。

バイデン大統領は破たんした銀行幹部に対する処罰厳格化措置を議会に要請した。

(Horiko Capital Management LLC)


■NY為替:欧米金融システムへの不安で長期金利低下、リスクオフ

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、132円71銭から131円56銭まで下落して131円92銭で引けた。米地銀ファースト・リパブリック株が複数銀の支援にもかかわらず再び下落に転じ、金融システムへの不安が根強いことが明らかになりリスク回避の円買いや長期金利低下に伴うドル売りに拍車がかかった。米3月ミシガン大学消費者信頼感指数や同指数の期待インフレ率速報値が予想外に低下すると米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ観測も後退し、ドル売りが一段と強まった。

ユーロ・ドルは、1.0612ドルから1.0676ドルまで上昇し1.0665ドルで引けた。ユーロ・円は140円16銭まで下落後、141円23銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2123ドルから1.2201ドルまで上昇した。ドル・スイスは、0.9293フランまで上昇後、0.9250フランへ下落した。

■NY原油:反落、米国株安などを嫌気した売りが入る

NYMEX原油5月限終値:66.93 ↓1.59

17日のNY原油先物5月限は反落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-1.59ドル(-2.32%)の66.93ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは65.38ドル-69.83ドル。ロンドン市場で69.83ドルまで買われたが、米国市場の中盤にかけて欧米金融不安を受けたリスク回避の売りが再び強まり、65.38ドルまで下げた。米国株式の下落も嫌気された。その後、67ドル台まで戻したものの、通常取引終了後の時間外取引では主に66ドル台で推移。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 27.82ドル -1.15ドル(-3.97%)
モルガン・スタンレー(MS) 84.18ドル -2.83ドル(-3.25%)
ゴールドマン・サックス(GS)303.54ドル -11.55ドル(-3.67%)
インテル(INTC) 29.81ドル -0.37ドル(-1.23%)
アップル(AAPL) 155.00ドル -0.85ドル(-0.55%)
アルファベット(GOOG) 102.46ドル +1.39ドル(+1.38%)
メタ(META) 195.61ドル -9.32ドル(-4.55%)
キャタピラー(CAT) 215.01ドル -3.70ドル(-1.69%)
アルコア(AA) 39.15ドル -1.60ドル(-3.93%)
ウォルマート(WMT) 139.40ドル +1.12ドル(+0.81%)
《ST》

 提供:フィスコ

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