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【市況】【↑】日経平均 大引け| 5日続伸、米株軟調もリスク選好の買い優勢 (3月9日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  28648.11
高値  28734.79(09:07)
安値  28558.88(09:32)
大引け 28623.15(前日比 +178.96 、 +0.63% )

売買高  12億0300万株 (東証プライム概算)
売買代金  2兆8807億円 (東証プライム概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は5日続伸、米株動向に関係なく強気継続
 2.米株は雇用指標やパウエル発言で引き続き上値重い
 3.日経平均は朝方に300円近い上昇も、その後は減速
 4.日銀会合や米雇用統計控え、買い一巡後に伸び悩む
 5.個別は8割上昇、売買代金高水準で物色意欲は旺盛

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比58ドル安と続落した。米利上げの長期化懸念され、ヘルスケアなどのディフェンシブ株が売られた。

 東京市場では終始買い優勢の展開で、日経平均株価は朝方に2万8700円台まで上昇する場面があった。ただ、その後は伸び悩んだ。

 9日の東京市場は、東京市場は総じてリスクを取る動きが優勢だった。前日の米国株市場ではパウエルFRB議長の米下院での議会証言が前日同様タカ派的な内容だったことや、朝方発表された2月のADP全米雇用リポートも事前予測を上回り警戒された。ただ、主要株価指数が引けにかけて戻り足となり、これを引き継ぐ形で東京市場も強気優勢に傾いた。日経平均は朝方に300円近く上昇する場面もあったが、明日のSQ算出や日銀の金融政策決定会合の結果発表を前に、買い一巡後は上げ幅を縮小している。日本時間明日夜に発表予定の2月の米雇用統計の内容を見極めたいとの思惑も働いたもようだ。値上がり銘柄数は1400を上回りプライム市場の78%の銘柄が上昇した。売買代金も2兆9000億円近くに膨らみ活況だった。

 個別では、レーザーテック<6920>がきょうも2位以下を大きく引き離す売買代金をこなし上昇、東京エレクトロン<8035>、信越化学工業<4063>、ソシオネクスト<6526>など半導体関連の上げが目立つ。日本郵船<9101>など海運株や、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが物色人気となり、日本製鉄<5401>も買われた。武田薬品工業<4502>が堅調、セブン&アイ・ホールディングス<3382>も大きく上値を伸ばした。ピアラ<7044>がストップ高となり、サンケン電気<6707>も値を飛ばした。
 半面、ファーストリテイリング<9983>が軟調、ソニーグループ<6758>も冴えない。ダブル・スコープ<6619>も値を下げた。安永<7271>、冨士ダイス<6167>、サイボウズ<4776>なども大きく利食われた。Sansan<4443>が安く、ギフティ<4449>、日本板硝子<5202>なども軟調。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035>、アドテスト <6857>、信越化 <4063>、第一三共 <4568>、ファナック <6954>。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約63円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983>、ダイキン <6367>、電通グループ <4324>、ソニーG <6758>、エーザイ <4523>。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約31円。うち26円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち31業種が上昇し、下落は鉱業、ゴム製品の2業種のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)鉄鋼、(2)海運業、(3)パルプ・紙、(4)保険業、(5)銀行業。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)石油石炭製品、(2)繊維製品、(3)ガラス土石製品、(4)その他金融業、(5)機械。

■個別材料株

△タマホーム <1419> [東証P]
 好業績・高配当利回りで株式需給面の後押し。
△トレファク <3093> [東証P]
 2月既存店売上高13.6%増を評価。
△Bガレージ <3180> [東証P]
 11~1月期営業63%増益と急拡大。
△ミライアル <4238> [東証S]
 23年1月期営業利益が計画上振れで着地。
△そーせい <4565> [東証G]
 15日付で東証プライムへ市場変更。
△メタリアル <6182> [東証G]
 AI製品のビジネスソリューション活用プラットフォームを開発。
△サンケン <6707> [東証P]
 パワー半導体で成長トレンドに乗る。
△ピアラ <7044> [東証P]
 採用管理システムを提供するHRクラウドへの投資を実行。
△ミズノ <8022> [東証P]
 WBC初戦控え物色人気集中。
△インフォR <9338> [東証G]
 3月末を基準日として1→5に株式分割へ。

▼イントランス <3237> [東証G]
 23年3月期は一転最終赤字の見通し。
▼note <5243> [東証G]
 東証が信用規制の臨時措置を実施。


 東証プライムの値上がり率上位10傑は(1)ピアラ <7044>、(2)サンケン <6707>、(3)Bガレージ <3180>、(4)中部鋼鈑 <5461>、(5)トレファク <3093>、(6)ファーマF <2929>、(7)ミズノ <8022>、(8)Jテック・C <3446>、(9)円谷フィHD <2767>、(10)TBSHD <9401>。
 値下がり率上位10傑は(1)安永 <7271>、(2)冨士ダイス <6167>、(3)広済堂HD <7868>、(4)ソーダニッカ <8158>、(5)日医工 <4541>、(6)楽天地 <8842>、(7)力の源HD <3561>、(8)WSCOPE <6619>、(9)スタティアH <3393>、(10)Aクリエイト <8798>。

【大引け】

 日経平均は前日比178.96円(0.63%)高の2万8623.15円。TOPIXは前日比19.88(0.97%)高の2071.09。出来高は概算で12億0300万株。東証プライムの値上がり銘柄数は1432、値下がり銘柄数は329となった。東証マザーズ指数は776.34ポイント(2.52ポイント高)。

[2023年3月9日]


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