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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:サンケン、トレファク、そーせい

サンケン <日足> 「株探」多機能チャートより
■サンケン電気 <6707>  11,640円  +1,440 円 (+14.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 サンケン電気<6707>が大幅高で5連騰、一時プライム市場の値上がり率トップに買われるなど異彩を放っている。パワー半導体の大手で、車載向けなどで高水準の需要を取り込んでおり業績は絶好調に推移している。23年3月期営業利益は前期比71%増の235億円と急拡大を見込み、大幅に過去最高更新となる見通し。市場では「パワー半導体は今後電気自動車(EV)向けで一段の成長が約束された市場で、同社の中期成長力に対する期待は大きい。直近では、三菱UFJモルガンが投資判断をBuyに引き上げ、目標株価を6800円から1万3300円に引き上げたことも追い風となっているが、時価は既に1万円を超えており、(目標株価とのカイ離が大き過ぎて)実勢に近づけたというのが本当のところだろう」(中堅証券ストラテジスト)という声が出ていた。それくらい株価の上昇ピッチが速いともいえる。時価は2006年1月につけた1万1600円(修正後株価)の上場来高値を約17年2カ月ぶりに上回り最高値更新となった。

■トレファク <3093>  1,338円  +104 円 (+8.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 トレジャー・ファクトリー<3093>は大幅高で4連騰。8日の取引終了後、2月の月次売上概況(単体)を発表した。既存店売上高は前年同月比13.6%増となった。前年同月と比べ休日が1日少ないなかにあっても高い伸びを示しており、堅調な業況を評価した買いが集まったようだ。全店ベースでは同26.1%増だった。月後半からの気温上昇で春物衣料の販売が順調に立ち上がるなど、衣料が好調だった。外国人観光客向けの販売が回復しブランド品も好調に推移した。

■ミズノ <8022>  3,680円  +190 円 (+5.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 ミズノ<8022>が大幅高で6日続伸し、連日で昨年来高値を更新している。きょう午後7時にWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)日本代表チームの初戦である中国戦を控え、公式ユニホームサプライヤーである同社に物色人気が集中している。同社はレプリカユニホームをはじめ公式グッズを展開しており、日本チームの躍進が期待されるなかグッズ売り上げも好調と伝えられており、業績への貢献も期待されている。

■タマホーム <1419>  3,700円  +150 円 (+4.2%)  11:30現在
 タマホーム<1419>が5連騰で最高値街道をまい進。1月下旬にマドを開けて買われて以降、一貫して上値指向を続けているが、ここにきて上げ足を加速している。首都圏郊外や地方を主要エリアとする注文住宅会社で低価格住宅の販売戦略で業績を伸ばしている。業績は売上高、利益ともに過去最高更新基調を継続中で、23年5月期は土地などを厳選した仕入れが功を奏して受注・引き渡しともに高水準、営業利益段階で前期比14%増の135億円を予想。株価が急速に切り上がっているにもかかわらず、時価換算の配当利回りは依然として4.6%前後と高い。株式需給面では空売り残高が高水準で直近信用倍率は0.1倍と買い戻しによる株価押し上げ効果も働いている。

■そーせいグループ <4565>  2,416円  +79 円 (+3.4%)  11:30現在
 そーせいグループ<4565>が続伸。東京証券取引所が8日、そーせいの市場区分を15日付でグロースからプライムへ変更すると発表した。これを受け、市場変更による投資家層の拡大や指数連動型の運用資金の流入を期待した買いが入っている。同社は、Gタンパク質共役受容体「GPCR」を標的とした創薬技術に強みを持つバイオベンチャー。23年12月期見通しは非開示。前期実績は売上高155億6900万円(前の期比12.1%減)、純利益3億8200万円(同62.4%減)。

■住友重機械工業 <6302>  3,455円  +100 円 (+3.0%)  11:30現在
 住友重機械工業<6302>が5日続伸している。8日の取引終了後、西日本プラント工業(福岡市中央区)との共同企業体が、みやざきバイオマスリサイクル(宮崎県川南町)から10メガワット級鶏糞専焼発電設備のEPCを受注したと発表しており、好材料視されている。26年4月の運転開始を予定しており、宮崎県内で発生する鶏糞を燃料として発電を行い、発電の過程で発生する焼却灰を肥料原料として活用するという。05年に納入した鶏糞発電設備の2号機となり、1号機の稼働実績が高く評価され、今回の採用に至ったとしている。

■セブン&アイ <3382>  6,518円  +188 円 (+3.0%)  11:30現在
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が続伸し、連日で昨年来高値を更新した。この日の取引開始前、同社がグループ再編の一環として、傘下の「イトーヨーカ堂」について、店舗数の大幅な削減を盛り込んだ新たな合理化策の案をまとめ、9日の取締役会で協議を進める方針だとNHKが報じた。株式市場では収益力の強化に向けた前向きな動きとして受け止められ、投資家の買いを誘う要因となったようだ。報道によると、現在、全国に126ある店舗のうち、地方都市の採算性が低い店舗を中心に閉鎖や売却を行うなどの案が盛り込まれているという。専門店やネット通販との競合でイトーヨーカ堂の業績不振が続くなか、合理化により主力のコンビニエンスストア事業に経営資源を集中させる形だとしている。

■グンゼ <3002>  4,730円  +60 円 (+1.3%)  11:30現在
 グンゼ<3002>は5日続伸している。8日の取引終了後、自社株100万株(発行済み株数の5.47%)を3月27日付で消却すると発表したことが好感され当ている。なお、消却後の発行済み株数は1729万3516株となる予定だ。

■レーザーテック <6920>  22,040円  +245 円 (+1.1%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が続伸、2月以降は一貫して下値を切り下げる動きにあったが、ここにきて値刻みこそ小幅ながら戻り足を明確にしている。前日の米国株市場では主要株価指数が高安まちまちだったが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は2.7%高と大きく切り返した。これを受け東京市場でも同社株をはじめとする半導体関連に追い風となっている。同社は半導体マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占するが、国内で日の丸半導体新会社のラピダスが北海道に大規模工場を建設し、最先端半導体の量産を目指すなか、重要なポジションを担う可能性が高い。

■ABホテル <6565>  2,382円  +8 円 (+0.3%)  11:30現在
 ABホテル<6565>が3日続伸し昨年来高値を更新している。8日の取引終了後、23年3月期の単独業績予想について、売上高を77億円から85億円(前期比34.0%増)へ、営業利益を21億円から27億円(同2.8倍)へ、純利益を12億円から16億円(同2.8倍)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を8円から12円(前期4円)へ引き上げたことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の収縮、全国旅行支援及び訪日外国人の入国制限の一部緩和など経済活動の正常化に向けた動きを受けた、足もとのホテル事業の宿泊稼働率や客室単価、コスト削減策の実施状況などを織り込んだとしている。

■コマツ <6301>  3,468円  +8 円 (+0.2%)  11:30現在
 コマツ<6301>が小幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は8日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続するとともに、目標株価を4100円から4400円に引き上げた。「インフレ環境では値上げが進むコマツは魅力的」と同証券では指摘。コスト高騰への価格転嫁をより強く想定し、一般建機の販売予想を見直したことなどを背景に、23年3月期の予想連結営業利益は4573億円から前期比49.1%増の4727億円(会社予想4400億円)に、24年3月期の同利益は5272億円から5295億円にそれぞれ上方修正している。

■メタリアル <6182>  1,512円  +300 円 (+24.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 メタリアル<6182>はストップ高カイ気配。8日の取引終了後に子会社ロゼッタが新たな事業として、チャットGPTなどによるAI(人工知能)関連製品群を企業のビジネスソリューションとして活用するためのプラットフォーム「Metareal AI(メタリアル・エーアイ)」の提供を開始すると発表。これを材料視した買いが膨らんでいる。多業種総合メタバースサービスを提供するMATRIX(東京千代田区)と共同で行う。ロゼッタの顧客向けに4月3日からベータ版の提供を行い、一般向けには5月31日からサービス提供を始める。同件の業績への影響について会社側では、直前連結会計年度の売上高の10%を超過する売上高増加が発生すると見込んでいる。

■INFORICH <9338>  10,500円  +1,500 円 (+16.7%) ストップ高買い気配   11:30現在
 INFORICH<9338>がストップ高の1万500円水準でカイ気配となっている。8日の取引終了後、3月31日を基準日として1株を5株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで、株式の流動性を高め投資家により投資しやすい環境を整えるとともに、投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。

■ピアラ <7044>  633円  +88 円 (+16.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 ピアラ<7044>が大幅高している。8日の取引終了後、投資事業を行う子会社ピアラベンチャーズが運営するファンドが、HRテック事業を展開するHRクラウド(東京都千代田区)への投資を実行したと発表したことが好感されている。HRクラウドは、採用に関する業務を一元的に管理するクラウド型サービス「採用一括かんりくん」と採用支援の2軸のサービスを提供する企業。今回の投資は「採用一括かんりくん」がサブスクリプション型のSaaSで、ピアラがこれまでメインでマーケティングを行ってきたコンシューマー向けサブスクリプション型ビジネスのマーケティング手法の多くを転用できることから、今後より高い成長が見込めると判断したことが要因。また、今回の投資をきっかけに互いの知見を生かすことで、双方の売り上げ拡大が期待できるとしている。

●ストップ高銘柄
 光・彩 <7878>  6,150円  +1,000 円 (+19.4%) ストップ高   11:30現在
 マツモト <7901>  6,640円  +1,000 円 (+17.7%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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