【市況】NY株式:米国株式市場は大幅下落、利上げペース加速を警戒
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
ダウ平均は574.98ドル安の32,856.46ドル、ナスダックは145.41ポイント安の11,530.33で取引を終了した。
連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が上院銀行委員会での証言で、ピーク金利の引上げや利上げペース加速の可能性に言及したため警戒感から売りが先行。長期金利も上昇し、2年債利回りが2007年来の高水準に達し、売りが一段と加速した。終日、FRBの大幅利上げを織り込む売りが継続し、終盤にかけて下げ幅を拡大して終了。セクター別では、銀行や自動車・自動車部品の下落が目立った。
スポーツ用品小売り会社のディックス・スポーティング・グッズ(DKS)は四半期決算で既存店売上や1株利益が予想を上回ったほか。四半期増配が好感され買われた。ソーシャルメディアのフェイスブック(FB)を運営するメタ・プラットフォームズ(META)は生産性向上のための追加人員削減計画が報じられて上昇。航空会社のデルタ(DAL)はアナリストの投資判断・目標株価引き上げで買われた。同業のユナイテッド(UAL)は司法当局が格安航空会社のジェットブルー(JBLU)によるスピリット(SAVE)買収を阻止すべき独占禁止法違反訴訟に踏み切ったことで、競争激化への懸念が後退し上昇した。体重管理プログラムを手掛けるウエイト・ウオッチャー・インターナショナル(WW)は糖尿病や肥満治療薬の医師の処方箋供給を可能にするデジタルヘルス会社のテレヘルス買収を発表し、上昇。一方、電気自動車メーカーのリビアン(RIVN)は、資本調達のため転換社債売却を発表し、下落した。
サイバーセキュリティ製品・サービス会社のクラウド・ストライク(CRWD)は取引終了後に決算を発表。1株利益や売上が予想を上回ったほか1-3月期の見通しも予想を上回り、時間外取引で急伸している。
(Horiko Capital Management LLC)
《YN》
提供:フィスコ